7.10.2008

太陽も死も 「Sweet Rain 死神の精度」


Sweet Rain 死神の精度 (2008日本)
監督 筧昌也 原作 伊坂幸太郎 
金城武 小西真奈美 石田卓也 富司純子 
光石研 村上淳 唯野未歩子 吹越満 
テーマ曲 (小西真奈美 as) 藤木一恵 "Sunny Day" 


音楽は人類最大の発明・・


そう語る男は実は死神。 そして彼がこの世界に降りてくる日はいつも雨。

音楽について自分もそう思うし、 雨の風情も好きだ。 金城武ってすごく久しぶりな気がするが、 浮世離れしたイケメンの死神はハマリ役。 いわゆる癒し系のドラマではあるが、 そこそこ面白かった。

小西真奈美も守ってあげたくなるタイプを好演だし、 他のキャストも粒ぞろい。 最後は富司純子まで登場し、 演技力にウルサイ注文を付けない人なら十分楽しめる作品と言える。

しかしながら時代の移り変わりをCDからiPod、 あるいは家事ロボット一発で表現してしまうのは多少わかりにくい。 最初の時代が80年代ならCDってあったかな。 。
また後半のエピソードで富司演じる一恵が全くの別人に見える。 死神の登場に対する反応もアルツハイマーなのかとか勘ぐってしまう。 若い頃だけが素晴らしいかのように、 若い彼女をフラッシュする必要もない。 彼女は人生のラストに言う。

特別ではないが大切なもの。

太陽も死もそういうかたちで日常の中に同列に位置づける感覚は、 この映画をラッピングする程度には優れたコンセプトと言えるか。  この映画と原作をAmazonで検索





けっこう上手い。 歌は別の人だと思ったほど・・

テーマ曲をAmazonで

7.08.2008

北斗の拳?目玉おやじ? 「ドゥームズデイ」



SFとかアクション、 あるいはB級映画として今後取り上げられていくかもしれないが、 見どころはズバリ、 スプラッター! 血が飛び散り、 手首や首が切断され、 肉が焼ける隠れド・スプラッターでございます。

'ドゥームズデイ' とは最後の審判、 世界の終わりという意味で、 ウィルスの猛威により危機に瀕する近未来の人類が描かれる。 隔離されたスコットランドは 「北斗の拳」 のような世界になっている。 生存者と治療法を求めて潜入する "リモコン義眼" のヒロイン。 義眼は取り外してコーナーの向こう側も確認できる便利アイテム。 鬼太郎の目玉おやじのようでもあるが、 北斗の拳と言いマーシャル監督は日本文化に造詣が深いと見た。 ストーリーをあまり深く追っても仕方ないと思われ^ ^ 次々に飛び出す残虐シーンに苦笑を浮かべて見ていると後半は突如 「マッドマックス」 ばりのカーチェイスに。

マルコム・マクダウェルが名優扱いでキャストに花を添えているが存在感は希薄で 「時計じかけのオレンジ」 が懐かしくなる。 「2012 DOOMSDAY」 という作品もあって紛らわしい。 そちらは見てないがマヤ文明の予言とかマジメそう。 数字の付いていないのがド・スプラッター作品なのでお間違えなく^ ^

片眼は
取り外しのできる義眼







追記:9月に公開になるそうです。 。


ドゥームズデイ DOOMSDAY (2008アメリカ・イギリス・南アフリカ)
監督 ニール・マーシャル 公式サイト&予告編  日本公開2009.9予定 
ローナ・ミトラ クレイグ・コンウェイ リー=アン・リーベンバーグ 
ボブ・ホスキンス マルコム・マクダウェル 

7.07.2008

アイディアいただきました 「怪談新耳袋」




怪談 新耳袋 絶叫編 上 ぶぅん/下 ぎぃ (2008日本)
原作 木原浩勝 監督 三宅隆/井口昇 
大政絢 

「ケータイ刑事」 の絢ちゃんをフィーチャーした新耳袋の最新パッケージ。
そこそこ怖くて、 そこそこ楽しめるが、 2つのパクリ発見^ ^

まずは上巻に登場する不気味キャラが 「ファンタズム」 のトールマンによく似ている。 背は高くないが服装や雰囲気が酷似。 そして下巻、 子供がタタタっと走って来て目の前で・・!! の演出は 「ザ・ショック」 からの完全パクリ。 パクったからといって責めるつもりはないが、 どうせならクレジットに special thanks でも入れておけば?

怪談新耳袋 劇場版 怪談新耳袋 絶叫編 右 怪談 新耳袋シリーズ


ケータイ刑事もよろしく !

7.06.2008

ベルトとサスペンダー 「クライマーズ・ハイ」


 
日航機墜落の謎を追う、 とかいう話ではない。 その事故が起きた日々、 地方紙のデスクをつとめた一人の男と正統派ジャーナリズムの気骨を今に問う物語なのだ。

斜陽と言われる新聞。 そこにはどんな人がいて、 どんな日々があったのか。 記者、 あるいは広告営業、 販売、 そして経営・・ 誰でもが簡単にブログを開設できる今だからこそ、 プロの仕事ぶりを見ておくのも意味があるだろう。 そして地方紙のあり方。 ニューヨークタイムズだって考えてみれば地方紙なのだ。

男は若い頃、 スター記者と持てはやされ全国紙からも引き抜きの声がかかったが、 それを蹴って地方紙に残る。 ジャーナリズムはロッククライミングと同じ、 手がかり、 足がかりをしっかりとつかみ、 一歩一歩確実に登れ。 そう語る男だが、 そもそも記者を目指したのは子供の頃に見た映画の、 サスペンダーの男に憧れたからと可愛い。 映画の中の記者はいつも、 ベルトがあるのにサスペンダーをする。 その心は 'ダブルチェック'、 つまりスクープには裏付けこそが重要だと説く。

地元での大惨事の発生とともに "全権" に任命され記者魂に再び火が付くが、 この燃える男は周りとの衝突、 あるいは経営陣との衝突を繰り返す。 自分の信じるやり方で燃えれば燃えるほど、 水を差す者、 邪魔をする者が現れる。 このへんはジャーナリストでなくとも会社員をやったことのある人なら痛切にわかるのではないだろうか。 それでも連日の一面トップ。 しかし本当はいったい誰のために新聞を作らなくてはいけないのか、 その大きな問いを自分自身に投げかけることとなる。

原作は 「半落ち」 の横山秀夫、 テレビシリーズから3年経っての映画化ではあるが、 監督は原田眞人。 「バウンス ko GALS」 が自分的には大ヒットだったのでそれ以来いつも注目しているが 「ラストサムライ」 に出演してみたり 「伝染歌」 「魍魎の匣」 と最近ではホラーも撮ったりしている不思議な人。 本作ではたっぷり本領を発揮したと見た。


クライマーズ・ハイ (2008日本) 7/5〜 公式サイト&予告 
原作 横山秀夫 監督 原田眞人 
堤真一 堺雅人 遠藤憲一 田口トモロヲ 尾野真千子 でんでん 
高嶋政宏 山崎努
アフタースクール 告発のとき キネマ旬報 2008年 11/15号 [雑誌] ハプニング (特別編) ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌 スタンダード・エディション

7.03.2008

ああ無情 「チェイサー」


追われる者と・・


2月に本国で公開、 300万人を動員したそうで、 ディカプリオ主演でのハリウッドリメイクもすでに決まったらしい話題作である。 量産型のトレンディドラマに飽きて、 一部の監督作を除いてやや遠ざかっていた韓国映画だが久々に見た。 猟奇サスペンスにコミカルなテイストを織り交ぜ、 相変わらずの慌ただしい会話とともに物語は展開する。

元刑事、 いまは出張デートクラブのようなものを経営する男。 女の子が二人帰って来ない。 調べてみると、 どうやら電話してきた客は同じ奴らしい。 商売柄、 警察には連絡せず自力で捜索を始めるが、 クルマをぶつけてしまう。 その相手のクルマの男こそ今追っている者なのだが。 帰らぬデート嬢の7才になる娘の面倒を見ながらの捜索はさらに混迷、 その間にもサイコ野郎の魔の手が・・

鳴り物入りで登場した本作だが正直あまり新鮮味は感じない。 サイコ野郎が使うのはノミ+ハンマーという微妙な武器^ ^ まだ生きてるかもしれない女を一刻も早く救出したいのに、 邪魔をするのは無能な警察。 ドキドキハラハラよりも、 もうじれったい! なぜ最初からクルマをぶつけた場所周辺を探さないの?みたいな。 。 ハリウッドも最近はネタに困っているのだろうか。




追う者


チェイサー THE CHASER/추격자 (2008韓国) 日本公開2009.5.1
監督 ナ・ホンジン 
キム・ユンソク ハ・ジョンウ 

女の子効果



本日は映画ネタではありません。バタフライ・エフェクトならぬ・・

The Girl Effect

くわしい意味がわかる前から、この言葉には惹かれた。
こちら英語ですが、そんなに難しくはないのでご覧になってみてください。


"貧しい暮らしの中にいる女の子が幸せになれば世界が幸せになる"


そんな内容。いや、ほんとにそうじゃないかなと、 自分なんかは根っからのフェミニストなんで余計に思ってしまう。とりあえずは近くにいる女の子、そしてできれば世界中の女の子のために、何かできればと常々。。



女の子が幸せになる子育て女の子が幸せになる子育て
漆 紫穂子

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7.01.2008

殺しのあとは観光を 「ヒットマンズ・レクイエム」



上の間抜けなショットでもわかると思うが、 一言で言うと 'やさしい殺し屋たち' の物語。 そして 'FUCK' の何とも多い映画、 セリフの一行ごとに付いて来ると言っても過言ではない。 IMDbによると、 この映画の中で発せられたFワードは何と126回?!

サンダンスのオープニングを飾った話題作でもある。

Bruges というのはベルギーの街ブルージュ(あるいはブリュッヘ)、 中世のたたずまいを色濃く残した世界遺産の街ではあるが、 観光都市としてはそれほどメジャーでもない微妙な場所。 アイルランド出身の殺し屋二人はイギリスでの仕事の後、 なぜかこの街に身を隠すよう命じられる。

若い方の殺し屋は退屈な街と不平を言い、 年上の殺し屋はおとぎ話の国と賞賛。 それなりに楽しく過ごす二人に下された次の指令は過酷なものだった。

折しも街では映画の撮影が行われていて、 そこで殺し屋は美しい女に出会う。 現実とフェアリーテイル、 クライムとペーソス、 そしてラブが交錯、 男たちは人生を振り返り、 進むべき道を考え、 そして故郷に思いを馳せる・・

面白いのはヨーロッパ人から見た、 イギリス人、 アイルランド人、 アメリカ人、 カナダ人のキャラの違いの描かれ方。 イギリス人は冷徹な殺し屋のボス、 アイルランド人は粗野だが憎めないお人好し、 アメリカ人は大声で喋り通路も通れないデブ、 カナダ人はアメリカ人と間違えられやすい変態?! (あくまで映画の中での扱いなので聞き流してね)

展開は予想を許さないし、 クレマンス・ポエジーはかわいいし、 もちろんファレルのファンにも楽しみな一作ではないだろうか。 残念ながら日本公開は未定。 決まってもスクリーンでお目にかかれるのは遙か先のことだろうけど。 (追記2009.12.3 こんな邦題となってDVDするーしてますた^ ^)



ヒットマンズ・レクイエム In Bruges (2008イギリス・ベルギー) 日本未公開 
監督 マーティン・マクドナー 
コリン・ファレル ブレンダン・グリーソン クレマンス・ポエジー 
エリザベス・バーリントン レイフ・ファインズ 
[DVDはレンタルのみ]

血走るクルマ BLOOD CAR



BLOOD CAR (2007) 未公開 official site 
監督 アレックス・オー 
マイク・ブルーン アンナ・クラムスキー 

エジンバラをはじめインディペンデントな映画祭ではかなり話題になったらしい新感覚スプラッターコメディ! 日本公開があるのかないのかなんて、 そんなこと気にしてられない。 もう勝手に見る^ ^

ガソリンの価格が高騰し、 よっぽどのリッチピープルでないとクルマに乗れなくなった近未来?! そんなタイムリーな設定の中、 ある男がトンデモな発明をする。 それは血を燃料にして走るクルマだった・・

ハイハイって感じだが、 このわかりやすさが受けるんだろう。

男は veganと呼ばれるハード菜食主義者、 オタクっぽい風貌で静かな毎日を送っていた。 そう言えば最近のアメリカ映画には、 この手のオタクキャラがよく登場する。 素のアメリカを見るようだ。 仕事は小学校の先生。 某国のテレビドラマと同じだが、 平穏なイメージというとそうなるのか、 しかしこの男は総理にはならず、 発明をする。 発明は静かな男に 'クルマを転がす' という快楽を思い出させ、 女たちはクルマの男に群がった。 だが、 その特権を維持するためには、 血が必要なのだ。

随所に新感覚を狙った映像が飛び出す。 たとえばTシャツ姿で夏っぽいのだが、 吐く息は白い。 実際は寒い季節に撮影してるんだろうな、 必死で寒さをこらえる出演者にヘンな緊迫感まで漂う。 低予算でもまだまだいろいろできることはあるのだ。 音楽もかなり狙った使い方になっている。 アイディアとセンスで十二分に予算を補っている点に好感。

クルマ社会を皮肉った痛快作は1時間15分と意外に短く、 あっけなく終わるがエンディングも潔くさわやか(?)で、 なかなか楽しい '特別' プレミアだった。 プロダクション名は FAKE WOOD WALLPAPER (人工木目の壁紙) と言うそうだが、 このへんにもセンスの一端が感じられる^ ^




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