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10.01.2015

アイオワの主婦 SPY



久しぶりにエントリーしたのがコレかと(いい意味で)感慨を覚えずにはいられない。スパイ映画というジャンルがいつの頃からか確立され、とくに好きなジャンルではないものの、オープニング曲の曲調から笑える微妙な凝り方。スパイ映画のパロディというより、こんなスパイ物もあっていいだろう的なノリなので、元ネタにこだわらず楽しめる。

CIAに入社(入所?)して10年、ぽっちゃり型への偏見から常にサポート役だったスーザン・クーパー。実は訓練時の成績が優秀すぎて、自分で恐くなって内勤を希望したという経緯があった。しかしスーザンが愛するブラッドリー・ファイン(ジュード・ロウ)の危機に際して、ついにエージェントデビュー。そして思わぬスーパースパイの誕生となる。

ジュード・ロウ、ジェイソン・ステイサムという豪華キャスト自体が笑える。しかし散りばめられたギャグの微妙な質が日本で受けるかどうかは定かではない。非常にハイリスク・ハイリターン?なスパイ映画と言えるのではないかと思うが、公開されたら乞うご期待。エントリータイトルは偽装IDの設定。




SPY (2015) 日本未公開
監督 ポール・フェイグ 
メリッサ・マッカーシー ジュード・ロウ ジェイソン・ステイサム 
ローズ・バーン モリーナ・バッカリン ミランダ・ハート 
ピーター・セラフィノウィッツ アリソン・ジャネイ 50 Cent 

5.08.2015

苦いシロップ “SYRUP”



前回のエントリーから17本め、ようやく何か書いてみたい作品に出くわした。ポスターはロシア版がオシャレだったのでこれを使うが、原題はシロップ。炭酸飲料のマーケティングにまつわる、古く言うと広告代理店もの。ネーミングやイメージ戦略がすべて、それを取ってしまうとただのシロップと水というニュアンスの映画、日本未公開ながらこの邦題はもう触れたくもないセンスだな。テキトーなタイトリングという行為自体が映画のテーマに反してるとか高尚なことを言わないまでも、ようするに見てもいない人が付けてるんだろうな。商品を知らずに売るのは詐欺以下と言えるだろう。

どこがよかったかと聞かれても、なんかよかったとしか言えないたぐいの映画ではある。アンバー・ハードもキレイだし、シャイロー・フェルナンデスというあんちゃんもいい感じ、演出も上手いと言えそうだが、ネタは新しいとも言えないし、ラストもつまんないかもしれない。えー、じゃあどこが?ということなんだけど、どこなんだろ、わからない^ ^

フェルナンデス演じるスキャットという才能、およびバカさがいいんだろうな。自分にもあてはまると思っちゃうんだろうな。アンバー演じるシックスというキャラもいいし、ラフな出会いもいい。そんな二人は戯画化されたスピード感のなかでは逆にマイペースで素朴というところがいいのかもしれない。

けっきょく説明できず、でも面白かったしシビれる一瞬があったとだけは言えるし、映画ってそれで十分だろということを確認できる作品かもしれない。邦題とダサいパッケージには目をつぶってレンタルでもしてほしい。



マイ・デンジャラス・ビューティー SYRUP (2013) 日本未公開
監督 アラム・ラパポート 
原作 マックス・バリー 
アンバー・ハード シャイロー・フェルナンデス ケラン・ラッツ 

3.21.2015

あなたの息子 “SMALL TIME”



原題とまったく関係のないカタカナ邦題、「24製作陣が新たに仕掛ける」などサスペンスかと思わせるキャッチ…もうすべてがデタラメ、作品に触れる機会を奪うノイズでしかない。売るための施策であるならまだしも、作品の価値を下げてどうすんだろう。旧態依然の業界は数あれど、依然を通り越して唖然だな。

気を取り直して続けよう。予告で微妙に気になっていて、見た。内容は父と息子のちょっとしたエピソード、しかしながら、こういうニュアンスの父子ものはあまり見かけない気がする。

父は中古車のセールスマン、息子が生まれた頃は食うにも困ったが、今は友人と店を経営し、ローカルのテレビCMなども流す成功者。離婚した妻は金融マンと再婚、息子はそちらの家で暮らしていたが、高校を卒業して秋からは大学生。そんな息子がふと訪ねてきて言う。大学なんて時間のムダじゃないか、父さんの店で働きたい。

息子から人生の先輩のように慕われるのは悪い気はしないだろうが、同時に父は息子に自分が果たせなかった夢を無意識に託してしまうものだろう。戸惑いながらも息子を受け入れ、独特の商法を披露。すぐにいっぱしのセールスマンを気取りだした息子を見て戸惑いはさらに大きくなる。

ネタバレになるので以下略となるが、セールスのノウハウも面白いし、彼らを囲む人物たちもいい感じ。珠玉の、とは言わないまでも印象に残る作品だ。最後に息子は父に手紙を書く。人は金を巻き上げるだけの対象ではないこと、そして自分が何者かがわかったと。I'm your son... IMDbでも評は多くないが「こういう映画をもっと見たい」というのがあったな。同感だ。



ナッシング・バッド SMALL TIME (2014) 日本未公開
監督 ジョエル・サーノウ 
クリストファー・メローニ デヴォン・ボスティック ディーン・ノリス 
ブリジット・モイナハン