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8.28.2014

Fワード 「マイ・ファースト・ミスター」



ごぶさたしております^ ^ 月いち投稿のようになっている今日この頃。 おかげさまで何だカンだと忙しくはあるものの、 見てないわけはなく »未投稿 ばかり。 映画に対する情熱が冷めてしまったのか、 不作なのか、 あるいはその両方か。

ひさびさのエントリーは、 珠玉の… というには微妙な要素を多くはらむものの、 映画らしい視点を持ったいい作品。 珠玉の… などという形容はもはや必要ないとも言え、 パンクなソビエスキーは意外にホットなキャラで、 R店長のベッドに忍び込んで、 店長の手を胸元に滑り込ませたり。 最後はロードムービーというアクティブな展開を見せるこの小粋な作品が、 未公開はおろかDVD未発売とのこと。

エントリータイトルのFワードが fuxx でなく、 friends, family, fate, forgiveness and foreverというのがこの作品らしさを物語っていると言える。 インポートのDVDしか手に入らないが、 英語の勉強も兼ねて見てみるのも一興かも。



マイ・ファースト・ミスター My first Mister (2001) 日本未公開
監督 クリスティーン・ラーチ 
アルバート・ブルックス リーリー・ソビエスキー 
ジョン・グッドマン デズモンド・ハリントン キャロル・ケイン 

4.07.2013

お医者さんごっこ It's Kind of a Funny Story



劇場未公開、 WOWOWなどで放映されただけらしい作品。 DVDスルーすらされてないのだがIMDbの評価は低くなく、 コミカルなタッチも交えているが昨日の作品に勝るとも劣らずシリアスな内容。 ブルックリンブリッジから飛び降りる夢ばかり見る16歳、 これはヤバいと感じて自ら精神病院への入院を希望する。 しかしクレイグ16歳の悩みは、 親の期待に応えようとするプレッシャー、 あるいは好きな女の子が親友とつきあうようになったなど、 そこで出会う他の患者に比べると可愛いものだった。

同室のエジプト人は毛布にくるまったまま部屋を一歩も出ない。 まともそうに見えたボビーも、 自殺未遂を6回重ね、 娘に会いたいと願いながらもかなわず、 深い失意のなかにいた。 同年代のキレイな娘は 「燃えよドラゴン」 のブルース・リーのように頬に三本傷。 恐らくは手首にも。

美術セラピーで隠れた才能を見せたクレイグは、 音楽でもデビッド・ボウイの under pressure を熱唱、 人気者となる。 たった5日間の入院ではあったが、 クレイグは自分の悩みを解き明かし、 またここでできた友だちを励まし、 ここでできたガールフレンドとコンサートへ行く約束をする。 そして明日、 あさってが楽しみになるという普通の感情を取り戻して退院、 ボブ・ディランの歌詞からボビーが引用した言葉の通り、 生きる喜びをつかもうと歩み出すのだった。

If you're not busy being born, you're busy dying. 必死に生きないのは死んでるのと同じ

まあ、 それだけの話なのだが、 互いの境遇に共感しながらも傷を舐めあったりなどせず、 お医者さんごっこ、 ピザパーティと詩的なシーンに彩られた良作。 お医者さんごっことは、 医者になりすまして別の病棟を散歩すること。 エマ・ロバーツはここでも気になる透明感を放つとともに、 ザック・ガリフィナーキスがむずかしいニュアンスの男を好演している。 自分はこうしたメンタリティには縁遠い悩みのない人間だが、 それでもなぜかシリアスな作品を選んでしまう今日この頃。 春の足音は心の空洞に無自覚に反響するのだろうか。 最近のアメリカ映画ではなぜかデビッド・ボウイをよく耳にする。

(追記) "under pressure" はQueen との共作でした。




It's Kind of a Funny Story (2010) 日本未公開
なんだかおかしな物語/ボクの人生を変えた5日間
監督 アンナ・ボーデン+ライアン・フレック 
キーア・ギルクリスト エマ・ロバーツ ゾーイ・クラヴィッツ 
ローレン・グレアム ジム・ガフィガン ヴィオラ・デイヴィス 
ザック・ガリフィナーキス 

3.12.2012

マックスな一日を IF ONLY



春先のちょっぴりラブモード・・ 本日三日目はこの作品を。 新作ではないのだが、 日本では公開もDVDスルーもされていない。 IMDbでは7ポイントをマークする良作だし、 テーマも 'どメジャー' なのに不思議なめぐりあわせだ。 スネた映画の見方しかできなくなった自分が見てもグッとくるのに、 もったいないことだ。 きれいな英語なので、 無理してでも味わいたい人は英語の教材用としても輸入盤でぜひどうぞ。

お話自体はタイムスリップものというか、 夢予知ものというか、 いまとなっては目新しくもないが、 比重はそうしたSciFi的なディテールにはなく、 また先のことがわかっても流れは変えられず。 今日一日しか人生が残されていないとしたら、 という仮定のもと、 完全燃焼する愛が描かれる。 昨日に続き観覧車は出てくるし (こちらは一緒に乗る) またしてもイギリス人とアメリカ人のカップルではある。

オハイオ出身のバイオリニリストの卵であるサマンサは、 ロンドンの音大での3年間を経て今夜が卒業コンサート、 その後は一旦帰国する予定。 イアンはロンドン郊外出身の会社員で今日も会議、 プレゼンと忙しい。 彼女を想ってはいるものの、 自分のことでいっぱいいっぱい。 両親に会ってほしいとの彼女の希望も聞き入れられない。 コンサートの後、 ケンカ別れしてタクシーに乗り込んだ彼女は、 あえなく事故でこの世を去る。

泣き濡れたイアンがふと目を覚ますと、 朝。 なぜか日付は昨日のまま。 隣には死んだはずの彼女が・・ 夢だったのか時間が戻ったのか、 そしてやはり既知の通りに物事は進む。 少し変化を加えてもけっきょく同じ結末が訪れる。 それでもなんとか事故を回避しようとあれこれ企てるが、 そのことは結果的に、 ただ全力で彼女を愛するという行動となり 「君がいなければ僕は愛を知らなかった、 残された時間が50年でも5分でも同じこと」 とのセリフで最後の瞬間を迎えることとなる。

その一日で、 近いのに帰っていなかった故郷に彼女を案内し、 雨の中を二人で走り、 観覧車を恐がっていた彼女に素晴らしい夜景を見せ、 発表することをためらっていた彼女の自作の曲をコンサートで歌わせる。 暖炉の前で二人きりの時間を過ごし、 彼女の好きなレストランでは、 あげられるものすべてをあげる。

今日が最後と思えば恐いものはない。 先送りもない。 わかっていても実践できないテーゼも、 こんな映画を観たならしばらくは本気で実行できるかもしれない。 願わくば乞う、 日本版リリース。




IF ONLY (2004アメリカ・イギリス) 日本未公開
監督 ジル・ジュンガー 
ジェニファー・ラヴ・ヒューイット ポール・ニコルズ トム・ウィルキンソン