7.01.2008

血走るクルマ BLOOD CAR



BLOOD CAR (2007) 未公開 official site 
監督 アレックス・オー 
マイク・ブルーン アンナ・クラムスキー 

エジンバラをはじめインディペンデントな映画祭ではかなり話題になったらしい新感覚スプラッターコメディ! 日本公開があるのかないのかなんて、 そんなこと気にしてられない。 もう勝手に見る^ ^

ガソリンの価格が高騰し、 よっぽどのリッチピープルでないとクルマに乗れなくなった近未来?! そんなタイムリーな設定の中、 ある男がトンデモな発明をする。 それは血を燃料にして走るクルマだった・・

ハイハイって感じだが、 このわかりやすさが受けるんだろう。

男は veganと呼ばれるハード菜食主義者、 オタクっぽい風貌で静かな毎日を送っていた。 そう言えば最近のアメリカ映画には、 この手のオタクキャラがよく登場する。 素のアメリカを見るようだ。 仕事は小学校の先生。 某国のテレビドラマと同じだが、 平穏なイメージというとそうなるのか、 しかしこの男は総理にはならず、 発明をする。 発明は静かな男に 'クルマを転がす' という快楽を思い出させ、 女たちはクルマの男に群がった。 だが、 その特権を維持するためには、 血が必要なのだ。

随所に新感覚を狙った映像が飛び出す。 たとえばTシャツ姿で夏っぽいのだが、 吐く息は白い。 実際は寒い季節に撮影してるんだろうな、 必死で寒さをこらえる出演者にヘンな緊迫感まで漂う。 低予算でもまだまだいろいろできることはあるのだ。 音楽もかなり狙った使い方になっている。 アイディアとセンスで十二分に予算を補っている点に好感。

クルマ社会を皮肉った痛快作は1時間15分と意外に短く、 あっけなく終わるがエンディングも潔くさわやか(?)で、 なかなか楽しい '特別' プレミアだった。 プロダクション名は FAKE WOOD WALLPAPER (人工木目の壁紙) と言うそうだが、 このへんにもセンスの一端が感じられる^ ^




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