6.11.2013

おいらはぁ 宿無し.. THE HOST



ちょうどSFが見たいなと思っていたし、 アンドリュー・ニコルということなら待ってましたとばかりに。 しかしこれがある意味、 食わせ者だった^ ^ 原作が 「トワイライト」 のステファニー・メイヤーで、 ようするにヴァンパイアをエイリアンに変えただけのような内容だった。

地球に争いごとがなくなり、 理想的な世界となっている近未来。 しかしそれはもう人間の星ではなかった。 'ホスト' とはエスコートしてくれる男性ではなく、 '宿主'。 遠い星からやって来た生命体は人類に寄生し、 地球を支配していた。 しかも平和的に・・ とまあ、 このへんまでは皮肉も効いていていいのだが、 ごく少数のレジスタンスがまだ抵抗を続けていて、 その一人メラニーに寄生したワンダラーは、 彼女の愛の記憶と強い精神を支配することができず、 一つの体を共有することとなる。

記憶からレジスタンスの居場所を突き止めるはずが、 やがて自分たちの種の支配そのものに疑問を抱くようになる。 好戦的なだけとの人類への烙印が剥がれ、 優しさで通じ合うようになる。 と、 このへんまでもオリジナリティは感じる。 しかしその後、 メラニーの恋人だった男はいまだ彼女の夢を見るが、 ワンダと呼ばれるようになった彼女の中のエイリアンは別の男を好きになる。 一つの体を共有しての特殊な三角関係となり・・ 最後はテキトーに調子よく終わる^ ^

銀色のクルマ、 エイリアンが着る白い服などは いかにもな感じながらSFテイストを楽しめる。 しかしこの調子のよすぎるストーリー運びはメルヘンにすらなってない気がする。 トワイライトの第一弾あたりではダマされもしたが、 今回はちょっと幼稚すぎるかな。 。 乞うご期待。



ザ・ホスト 美しき侵略者 THE HOST (2013) 日本公開未定 
監督 アンドリュー・ニコル 
シアーシャ・ローナン ダイアン・クルーガー ウィリアム・ハート 

6.03.2013

爽やかな日本人 「高校三年生」



6月しょっぱな、 とんでもないエントリーで行くけど^ ^ この時代の日本映画のハキハキした口調が好きなんだよな。 気まぐれで見始めたけど、 テンポがよくて止まらない。

懐かしいのとはまるで違うし、 さすがに自分の高校時代でも、 感覚的には今の高校生のほうがはるかに近いし、 失われた美しき日本とでも言うのかな・・ 日本ってこんな国だったんだ、 という感慨が、 なぜか自分にとっては一番強い時代の映画。 それにしても、 この爽やかさは何だろう。 。 登場人物の設定なども細やか。

映画よりもテーマ曲がヒットしたらしいが、 なぜかこの歌は知っていて、 昔カラオケで、 わざと外した選曲ばかりで入れていたら、 会社の少し上の年代の人に "もう頼むからやめてくれ" と言われたことがある。 リアルタイムに生きた人には苦いのだろうか。 それとも、 それ以降のギャップの大きさが苦痛なのだろうか。

そんな風に湿っぽく書くこともないかな、 梅雨なのに意外と涼しくて。 この映画に出てくるそれぞれに個性的な高校三年生のように、 自分で考え行動する。 この当たり前のことが爽やかな風を吹かすのだろうな、 と。

高校三年生 (1963日本)
監督 井上芳夫 
倉石功 姿美千子 高田美和 渚まゆみ 舟木一夫 堺正章 高橋昌也 

5.30.2013

一人称・単数・過去 「マニアック」



イライジャ・ウッドはこの仕事、 断るべきだったね^ ^ 1980年製作の同タイトル作のリメイクということらしいが、 そっちは未見。 ポイントは皮剥ぎかと思うが、 その昔、 確か東京タワーの下に蝋人形館があって、 そこで見た頭の皮を剥ぐインディアンほど恐くはなかった。 マネキン、 マザコン・・ リメイクの意図にもピンと来るものがなく、 突如やって来たヘンな映画でしかないような。 。

これが本物のPOVとばかりに99%が一人称の映像で、 サイコ野郎フランク自身の姿は鏡を通してしか映らない。 (ラスト以外) そのあたりは徹底していて悪くはない。 フランクをパンダウンしていくと下半身がマネキンになっているところなどは笑える。 (オリジナルにもあったのだろうか)

一般には超グロ映画かもしれないが、 まあ大したことはなく、 梅雨入りしてどんよりした空の下、 こんな映画を誰が見に行くのだろう。 フランス人の監督だからだろうか、 LAがLAらしくなく (地下鉄などが出てくるせいもあり) それはそれで物珍しいが、 夜のLAは夜のパリより寂しげで、 リメイクなのに80年代の映画を見た気がした。 乞うご期待。 。


マニアック MANIAC (2012フランス・アメリカ) 日本公開2013.6/1
監督 フランク・カルフン  公式サイト・予告 象のロケット 
イライジャ・ウッド ノラ・アルネゼデール 

5.28.2013

観客を消すマジック?! The Incredible Burt Wonderstone



10日ぶりくらいのエントリーになる。 その間もマメに見てはいるのだが、 幸か不幸か未エントリーとなる作品が続いた。 鑑賞の時間はまさにマジックのように消されてしまったわけだ。 そこへ、 この新作! スティーブ・カレルとジム・キャリーが共演するというアグレッシブな作品だが、 いつもながら日本公開も決まらず。 確かにポスターのビジュアルの通り微妙な部分も多い作品ではあるが、 荒技に満ちたコメディ大作には違いない。

IMDbでまた上手い評を見た。 “Meandering film with no laughs" 紆余曲折ありすぎの笑えないコメディ・・ ということだが、 実際に読めないストーリー展開ではある。 いじめられっ子が誕生日プレゼントにもらったマジックセットで目覚める。 体の弱い子は彼のマジックに魅了され30年後、 二人はラスベガスのステージに立っている。

・・と思えば突如、 名声を勝ち取った二人の前に現れる、 新進気鋭のストリートマジシャン。 その過激で新しいパフォーマンスはマジックを超えた新時代のマジックとも評され、 対して古くさいと評されることとなった二人は、 一方の女グセの悪さも災いし、 コンビを解消し落ちぶれてゆく。

老人ホームでの慰問公演で、 かつて少年をマジシャンへと駆り立てた老マジシャンに出会う。 マジックのスピリットを取り戻し二人はコンビを復活、 さらに紅一点を加え、 新旧マジシャンバトルとなって大技の応酬となるエンディング・・ とまあ少しアップダウンがきつい。

そんなストーリー運びのせいで前半はあまり笑えないが、 老人ホームのあたりからはようやく流れも落ち着いてコメディらしくなり、 結果なかなかインクレディブルだったんじゃないの、 という不思議な作品。 ジム・キャリーもひさびさの 'らしい' キャラだし、 オリヴィア・ワイルドも印象的。

デビッド・カッパーフィールドが特別出演するなど、 マジック好きには嬉しい作品かもしれない。 最後に親友チームが繰り出すのは“観客を消す"という、 かつてないマジックだが、 その舞台裏を見せながら終わる雰囲気などはオシャレ? 乞うご期待!




The Incredible Burt Wonderstone
俺たちスーパーマジシャン (2013) 日本未公開
監督 ドン・スカーディノ 
スティーブ・カレル スティーブ・ブシェミ オリヴィア・ワイルド 
ジム・キャリー アラン・アーキン 

5.16.2013

ヘンタイスタイル MOVIE 43



出演者はイメージダウンも覚悟、 説得されたか乗せられたか金を積まれたかの強者揃い。 オムニバスで軽妙にカムフラージュされているものの、 完全下ネタオンリーのお下品コメディ。 内向きと言われるアメリカ社会が、 内を向きすぎて裏返ってしまったかのような、 グローバルなわかりやすさも秘めている? movie 43というのは少年たちが探す架空のマル秘動画の出まかせファイル名だが、 それをクリックするごとに飛び出すのは摩訶不思議な変態ストーリーのオンパレード^ ^ おいおい、 なエピソードをスタイリッシュにラッピングするのがトレンドになるかもしれない。

とくに気に入ったわけでもないが、 数か所大笑いした。 しかし勝手な理由で笑ったのかもしれない。 パーソナルな笑いの入る余地のある、 ある意味 検閲されてないシナリオと言えるかもしれない。

さわりだけを書いてもネタバレしそうだから、 以下、 見る予定の人は流してほしい..

のどチXコならぬ のどキXタマにドギモを抜かれる。 “The Catch"
学校はダメだから家が学校、 でも10代の貴重な体験はさせたい。 “Homeschooled"
彼女はスXトロが趣味。 “The Proposition"
深夜スーパーのレジで愛の告白。 “ Veronica"
さらなるイノベーション! “ iBabe"
スーパーヒーローたちの婚活。 “Super Hero Speed Dating"
プレゼントには小人をあげる。 “Happy Birthday"
気のあう二人。 “Truth or Dare"
感動のスラムダンク! “Victory's Glory"
変態ネコ現わる。 “ Beezel"

その他パロディCM風なものと冒頭の動画探索のエピソードで構成される。 破壊的な笑いに、 乞うご期待!





ムービー43 MOVIE 43 (2013) 日本公開8/10 公式サイト
監督 ボブ・オデンカーク 他 オムニバス
ヒュー・ジャックマン ケイト・ウィンスレット ナオミ・ワッツ 
エマ・ストーン クロエ・モレッツ ユマ・サーマン 
ハル・ベリー エリザベス・バンクス リチャード・ギア
他 豪華キャスト

5.07.2013

目には目を、暴行には肛門を 「7DAYSリベンジ」



8才の娘が暴行・殺害され、 犯人はすぐにみつかりDNA鑑定でもクロとなる。 しかし収監されても25年だろうという予定調和に納得のいかない父は、 犯人を拉致、 山小屋に監禁してイタぶり、 7日後の娘の誕生日に殺そうという復讐計画を実行。 娘の死体は痛々しいリアリティがあって、 王道の復讐ものながら、 これはイケるかもしれないと思って見た。 ところがどっこい。 。

前半は静かなトーンで淡々と進み、 うちの娘も気をつけないと、 などと思いながら見る。 しかし監禁してからはダラダラとビールばかり飲んで、 思い立ったようにハンマーを犯人のひざに振り下ろしてみたり、 チェーンでムチ打ったり、 父は医者なのでメスを取り出して、 いよいよかと思えば何を考えたか人工肛門をつける手術・・ は?

逆探知回避のシステムを入れて、 余裕で警察に電話してきたりするが、 最後の殺すという計画は実行できず、 また自殺もしない。 強盗に妻を殺された刑事は共感を持ってこの父親を追うが、 刑事の顔を見たとたん父は "殺さなかったよ" などといい子ぶって話す。 じゃあ何だったんだ? 人工肛門をつけるだけの復讐劇なんて話にもならない。 何でまた人工肛門なんだ? 7日という設定すら何の意味もない。 ん? カナダ映画だったか・・ フランス語圏はとくにヌルいのか。



7DAYSリベンジ LES 7 JOURS DU TALION (2009カナダ) 日本未公開
監督 ダニエル・グルー 
クロード・ルゴー レミー・ジラール