12.14.2008

厭世する17才 「トワイライト」



〜初恋〜というサブタイトルは続編へのつながりを意識してのことだろう。 そんな終わり方だった。

時流を気にしなければ、 ちょっとロマンチックな吸血鬼モノにすぎないかもしれない。 しかしそれでもなぜか気にかかるのは、 ヒロイン、 ベラの厭世観だ。 両親は離婚、 新しい父親と上手くいかないわけではないが 家を出ようと決心する。 新しい学校に馴染めないわけではないし、 友達もすでにたくさんできたが、 彼らの話題に関心が持てない。 いつも上の空で人の話を聞く彼女が見つめているのは、 青白い顔をした青年。 最初なぜか彼は、 彼女に嫌悪したように見え、 そのあとは逆に時代錯誤的に紳士的だったりする。 ある日彼女は、 彼の非人間的な力の一端を見てしまい、 やがて その正体に一定の見解を持つ。 彼がヴァンパイアという種族であるなら、 彼に関するこれまでの一連の不思議がすべて解決する。 なぜ彼はまわりから浮いているのか、 なぜ人の心が読めるのか、 なぜ目の色が変わるのか。

二人が森で語らうシーンなどは70年代の恋愛映画を見ているようで なかなか素敵だしドビュッシーの音楽なんかがかかると、 これはもう いわゆる吸血鬼映画とはまるで違うのだということがわかる。 血生臭いシーンは出て来ないし、 ワイヤーアクションが映画会社の意向で入れられている程度。

彼女は彼に、 自分の理解を告げる。 彼はそれを認め、 君を襲わないという保証はないが友達になりたいと言う。 互いの家に遊びに行ったり高校生らしい付き合いをするが、 無敵に見えた彼にも敵や、 彼なりの社会との関わりがあることを知る。 ラストシーンはお決まりのプロム。 彼女は踊りながら彼に、 あなたと永遠に一緒にいたいとの希望を伝えるが・・



イケメンのヴァンパイアはトム・クルーズの 「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」 やデビッド・ボウイの 「ハンガー」 などを思い出したりもするが ( 「仮面ライダーキバ」 もか ) ともすればキワモノに終わってしまうこんな映画が、 なぜアメリカでこんなに人気なのか。 そんなことを思いながら、 独特の空気感に魅了される映画。 奇しくも原作者、 監督とも女性。 本作と逆の立場、 つまり女の子がヴァンパイアであるスウェーデン映画 「LET THE RIGHT ONE IN」 (「ぼくのエリ 200歳の少女」 という説明的すぎる邦題になったようだ) もあわせて見てほしい。 日本公開はまだ先または未定だが、 首を長くして待つか、 海外版DVDを入手して早く乾きを癒すかはあなたの自由だ。

続編:ニュームーン エクリプス 

トワイライト〜初恋〜 Twilight (2008) 日本公開2009.4/4 公式サイト 
監督 キャサリン・ハードウィック 原作 ステファニー・メイヤー 
クリステン・スチュワート ロバート・パティンソン 

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