8.14.2010

古風な男と体温のある男 「エクリプス/トワイライト・サーガ」



シリーズものなんて、 しょせん こんなもの。 そう思わずにはいられない最終章。 一作目には ただならぬテンションを感じたが、 二作目では ヴァンパイア-人間-狼男 の三角関係となり、 いちおう どうなるのか見るしかないというだけの三作目。

新たな勢力が現れたことで、 共闘することになるヴァンパイア族と狼男族。 二人を同時に愛したベラにとっては望ましい関係だったが、 はたして危機を逃れることはできるのか。 そして最後に彼女はどちらの男を選ぶのか。 人間のままでいることを選ぶのか、 あるいは・・。

男二人とも、 付き合いが長くなるにつれ、 どこが好きだったのかわからなくなった恋人のようでもあり、 優しさや彼女を守ろうとする姿勢だけが強調されるが、 そもそも彼女は強いのだ。 ヴァンパイアと狼男に二股をかけ (実際には かけてないが^ ^)、 いざというときは彼らに加勢する勇気を持っているのだから。

二人の男が再び魅力を放つのは次の瞬間だ。 彼女の父親に許可をもらって結婚するまでエッチなんてできないと言う、 古風なヴァンパイア男。 愛に歳の差なんて、 と言うけれど、 これは現世の歳の差をはるかに超えている。 彼は何百年も前の時代のマナーをたしなむ男なのだ。 そして狼男は、 戦いのなかの雪山で、 体温のないヴァンパイアに代わってベラの身体を温める役となる。 言葉など不要な体温だけのコミュニケーションは、 基本的な男の存在価値に違いない。

三角関係に揺れ動く乙女心を清算してベラは、 最後の選択をする。 いかなる失敗と成長を繰り返しても、 彼女のこの世界での有り様は変わらず、 最後まで "厭世する17才" だった。

関連エントリー:トワイライト・サーガ vol1. 初恋 vol.2 ニュームーン


エクリプス/トワイライト・サーガ (2010) 日本公開11/6
The Twilight Saga: Eclipse 公式サイト・予告 象のロケット 
監督 デビッド・スレイド 原作 ステファニー・メイヤー 
クリステン・スチュワート ロバート・パティンソン テイラー・ロートナー 
ダコタ・ファニング 

2 コメント:

象のロケット さんのコメント...

TB有り難うございます。

さすがに早いですね~。チョット驚きました。

続編を待っている皆さんがレビューを読みに来ますね。

kiona さんのコメント...

>象のロケット さま
いつもお世話になります。 大した感想じゃなくて恐縮です。 。