11.26.2011

十両編成 「人間ムカデ 2」



やってまいりました、 待ちに待った?続編。 前作をファースト・シークエンス、 本作をフル・シークエンスと呼ぶそうで、 どういうことかと思っていたら、 映画作品としての前作を見た男が影響を受けて、 実際に自分も人間ムカデ製造を試みる。 そんな展開でありました。 その昔ゲームが子どもに悪い影響を与えるなどと言われたが、 その比ではない影響を受けてしまう。

と言っても これまたフィクションのはずが、 なぜかモノクロで撮られていたりしていて それなりのリアリティを持ってみてしまう。 新たなフェイクとも言える上手いような、 ようするに思いつきのような展開。

男はビルの地下にある駐車場の警備員。 詰め所のパソコンで 「人間ムカデ」 を見る。 たいそう気に入ったようすで、 何度もくり返し見て、 関連資料をスクラップしている。 家に帰ると、 老いた母と二人暮らし。 ムカデを飼っていてエサのバッタをやり、 その食いつきぶりを眺めてはイヒヒと笑う。

前作では "マオカラーの白衣" でおなじみのマッドサイエンティストが主役だったので、 ある程度 科学的な側面もあった?が、 今回はほとんどサイコキラーの様相。 警備員はバールを片手に 'パーツ' をかき集める。 "100%ありえない" エグい試みを行いながらも、 力余って殺してしまうとオイオイと泣く。 ギョロ目のこのキモい男が製造する人間ムカデは、 前回の3連結をはるかに上回る10連結。 医者ではないので連結手術は難しく、 結局 駅貼りポスター用のデカいホッチキスで留めてしまう。

十両編成ともなるとかなり通りが悪いらしく、 つまらないと感じた男は下剤を注射。 10体が一つの消化器官となった様を見て雄叫びを上げる。 確かに茶色だけカラー。 。 男が集めたパーツの中には妊婦まで混じっており、 破水しながら走るシーンをはじめ、 これでもかも言わんばかりのエグさ、 痛さのオンパレード。 しかしながらモノクロの物静かな映像にそれが記録されるとき、 独特のオリジナリティが漂い、 むせ返る。

このような変態のえじきとなった者を思うと いたたまれない気分だが、 前作同様、 変態は最後にあっさりやられてしまう。 どんなやられ方かは見てのお楽しみ。 イギリスでは上映禁止になったと聞くが、 はたして日本では公開されるのか、 乞うご期待^ ^



人間ムカデ 2 (2011 オランダ・イギリス・アメリカ) 日本公開2012.7/14 公式サイト  
The Human Centipede Part 2 -Full Sequence-
監督 トム・シックス 

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