9.18.2009

別れの朝二人は.. 「腐女子彼女。」



せっかく見たからメモしとくけど、 これを書く時間もムダに思える程度の稚拙な作品だった。 仮面ライダー電王のきれいなおねえさんが印象的だった松本若菜が主役抜擢だったので、 それなりに楽しみにはしていたのだが。 彼女は冷静な演じっぷりで器を感じさせるが、 この内容では輝きようがない。 しいて言うなら収穫は彼女のメイド姿くらいか。

ブログが原作らしいが "腐女子" をネタにした 「猟奇的な彼女」 なのだろう。 いまどき マル を含むタイトルはいいにしても、 ようするに腐女子の彼女の可愛さがポイントのはずなのに、 ぜんぜん描けずじまい。 彼女はしきりに、 私のこと気持ち悪くないかと聞くが、 描き方が浅いのでピンと来ない。 彼女がどんな仕事をして、 どういう夢を持ってロンドンへ行こうと思ったのかも全くわからない。 だから大学生の彼氏が彼女を好きだという気持ちも、 ここ数日のことにしか思えないのに気づけば2年経ったことになっている。 。

別れのシーンだけ、 無理やり演出で盛り上げているが、 そこだけを取り出してみたら案外 悪くないかもしれない。 彼女の足の爪を切ってやりながら彼が "体をやわらかくして自分で切れるようにしないと これから伸びっぱなしだよ" とか言うんだが、 それまでに体が固いなどというエピソードもなかったので、 あまりにも唐突。 とにかく脚本がマズイ。 マクロスやシャアなど いかにもオタクネタが出てくるのもどうだろう・・ 急に飛んで初音ミクが出たり。

彼らが立つ場所、 さよならを言わなければならない その日常の風景はさりげなくいいが、 そのあとの再会のシーンが極めつけにひどい。 ロンドンの風景がさっと挿入されるだけで、 撮影はいかにも日本でしましたという感じだし、 何時頃撮ったのか知らないが二人ともギクシャクした疲れたような表情。 これでエンディングはないだろう。 腐女子で引っぱっておきながらも、 結局のところ普通のラブストーリーなんだから、 最後だけでも締めてもらわないと。 。



腐女子彼女。 (2009日本) 公式サイト 
監督 兼重淳 脚本 葛木英 原作 ぺんたぶ 
大東俊介 松本若菜 古川雄大 EMI 秦みずほ 
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