9.05.2008

時には母のない子のように 「女子高生サバイバル・ドライブ」


女子高生サバイバル・ドライブ FIVE ACROSS THE EYES (2006) 日本未公開
監督 グレッグ・スウィンソン+ライアン・ティーセン 

アルバトロスだから期待はしてなかった。 IMDbでも 'サイテー' みたいなこと言われてるし、 たぶんエロめの安いホラーだろうなくらいに思って見た。 (でも見るのかよ^ ^)

ところがどっこい、 グイグイ見てしまうではないか。 それほどカワイイ娘が出てるわけでもない。 手持ちカメラで、 あーまたこの手のか、 という気はしたが、 それほどドキュメンタリー 'もどき' を気取っているわけでもない。 特殊メイクもないしグロさが売りでもなさそう。 なのに見てしまうのはどういうわけか。

免許取り立てのギャルとその友だち5人がドライブ中、 道に迷ったようす。 責任のなすり合いなんかしている。 この会話もリアルなんだか 'いかにも' なんだかわからないまま、 暗い夜道をクルマは進んでいく。 それなりにダラダラとこのシーンは続くがコレとは違って求心力は維持。 そうこうしているうち、 片方のヘッドライトが壊れたクルマに追い上げられ・・ そして唐突に出来事の渦中に投げ込まれる。

グダグダ言って逃げ回るだけだったギャルたちも、 いつしか根性が座り・・ タランティーノの 「デス・プルーフ」 にも似た設定ではあるが、 とくにタフギャルはいないし、 あれを小振りにした感じと言えばいいか。 。



当初の予想に反して、 エロはなし、 グロも控えめ。 ある意味 "チラリズム" がこの映画の求心力だったのかもしれない。 音楽も、 一部の扇情的なヘビメタを除けば品のいい使われ方。

劇中、 遺灰を車内にまいてしまうシーンがあるが、 アメリカ映画だよな・・とスペックを見直してしまった。 調べてみると最近は火葬が増えているらしい。

参照→変貌するアメリカの葬儀

遺灰はギャルの一人の父親のもので、 詳しく書くとネタバレになるので控えるが、 口うるさい母親と年頃の娘の微妙な関係みたいなものが、 このフィルムメーカーの関心事だったのだろうか。 おバカな邦題のわりには手に汗握れる低予算作品だ。



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