4.25.2011

犯人探しはノー・ニードル Needle



ポスターは強烈なのだが、 見てみたら 「13日の金曜日」 的な学園物っぽいノリ。 そこへワラ人形的なネタをいきなりブチ込んだ感じ。 ちょっとイギリス英語っぽいが、 シドニーがどうとか言うので、 ああオーストラリア製かと。 オーストラリアも独自のポジションを模索中なのかな。

ポスターの顔の下にあるアンティークな箱が、 グランギニョール的な機械じかけ?にブードゥーの魔力をプラスしたような珍しい代物ということで、 売れば何千万とかになるこの父の遺産を引き継いだ兄弟が騒動に巻き込まれる。 熱したロウに血を混ぜて、 ハンドルを回すと小さな人形ができる。 そして呪いたい者の顔写真を箱にセットすると、 電磁波のようなエネルギーが転送されて、 人形に施すのと同じことが相手に起こる。 切り裂けば相手も切り裂かれ、 目を突けば目がつぶれ、 腕を もぎ取れば・・

犯人探しというスタイルになっているが、 これは不要だな。 最後に犯人がわかって恨みを告白されるより、 最初から恨みに共感するシナリオにしておいて、 ストレートに "コノウラミハラサデオクベキカ" な進行にしたほうが このネタにはふさわしい。 兄弟は時間をかけて この箱の謎の力をようやく理解するが、 箱を盗み出した者は早い段階から使い方まで熟知しているので展開がじれったい。

エグさはそこそこだが、 かなり一般向けに抑えてある。 だからポスターにつられて見ると期待を裏切られることとなる。 出て来るお姉様方も一線落ちで、 まあ、 どうなんだろうねって感じ。 。 呪いをかけられた者が次元の狭間で聞くギリギリッという音だけが不気味なインスピレーション。



デスドール Needle (2010オーストラリア) 日本未公開 
監督 ジョン・V・ソト 
マイケル・ドーマン トラヴィス・フィメル トリルビー・グローヴァー 
ジェシカ・マレー タヒーナ・トッツィ ジェーン・バドラー 
デスドール [DVD][DVD]

ウェス・クレイヴンズ ザ・リッパー [Blu-ray] ヘルレイザー ブルーレイ(初回限定生産3枚組) [Blu-ray] ザ・ライト エクソシストの真実 Blu-ray & DVDセット(初回限定生産) スプライス [DVD] 影なき淫獣 完全版 -デジタル・リマスター版- [DVD]

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4.24.2011

まだ一発残ってるぜ 「アジョシ」



ヤクをくすねたダンサーのママ、 そのトバッチリを受けて連れ去られる娘。 この子を助けるために一人乗り込むのは、 隣に住むアジョシ (おじさん、 兄さん)。 しかしこのアジョシは銃から刃物、 格闘技まで、 恐ろしく強い奴だった。 それもそのはず彼は元特殊部隊・・とかいう設定は出来過ぎだが、 娘に、 自分の亡き子供を重ね合わせ、 失ったものを取り戻そうとするウォンビンの熱くクールな眼差しはなかなか素敵^ ^

去年、 韓国で大ヒットを飛ばしながら日本公開の噂も聞かない本作だが、 見る機会を得て、 韓流のエントリーもひさびさなので、 ここらで1本入れておこう。

母一人の貧乏暮らしから、 いじめられることも多い娘だが、 隣に住み、 質屋を営むこのアショジがなぜか好き。 そりゃ、 これだけのイケメンなら10才でもわかるというものだ^ ^ 悪い噂のアジョシにもストレートに接し、 得意のネイルアートを施すところなんてカワイイ。 演じるのは、 未見だが噂に聞く 「冬の小鳥」 の子。

子供だから疑われないだろうと、 親の借金の形に子供に運び屋をやらせるのは中国黒社会の連中。 韓国におけるチャイナタウンという設定に何か微妙なメッセージがあるのかどうかは未確認だが、 奴らは子供をこき使い、 働けなくなった者は臓器売買で売り飛ばすという、 あまりにエゲツないことをしている。 今のボスは、 前のボスを罠にはめて追い落とし、 ドルチェ&ガッバーナに身を包む弟とともに黒社会に君臨。 韓国警察も実態をつかめないでいる。

そこへ突然現れたのは、 警察のデータベースにもロックがかかっている謎の男で、 その男が持てる能力を総動員して行おうとしているミッションは、 ただの個人的な救出劇であるため、 黒社会の連中も警察も因果関係がまるでわからない。 戸惑っている連中の中に切り込み、 胸のすくようなワザの数々で悪を倒して行く様子は、 少しだけスコセッシのようでもあり、 またかなりブルース・リー映画のようでもある。 とくに黒社会の用心棒的存在であり英語を話す男との一騎打ちは 「ドラゴンへの道」 のようだ。

大勢の取り巻きを倒しているうちに ボスはスタコラ逃げるというパターンになるが、 さすが大物は違うね、 防弾ガラスのクルマに逃げ込む。 そこに閉じこもって、 事もあろうに警察を呼ぶ。 しかしここでアジョシがどうするか・・ それは見てのお楽しみ^ ^

かなり残酷なシーンも多いわりにメジャーヒットとなる韓国に恐れ入るが、 R指定でも何でもいいから日本の配給会社はこういう作品に目を着けて いち早く買い付けて来なくちゃいけないんじゃないかな。 。

(追記) コメントをいただきまして、 秋に公開されることが決まったそうです。 乞うご期待!




アジョシ The Man From Nowhere (2010韓国) 日本公開2011.9/17 公式サイト
監督 イ・ジョンボム   象のロケット 
ウォンビン キム・セロン キム・テフン キム・ヒウォン キム・ソンオ 

4.22.2011

名をなのれ 「ザ・ライト」



昨日の "The Last Exorcism" に続いてのエクソシスト物 (ってジャンル?) 。 あちらとは打って変わって名作 「エクソシスト」 にも通じるマジメ路線。 しかしながら奇しくも "神を信じることは悪魔を信じること" というテーマは共通している。 いやむしろ "悪魔の存在を知ったからこそ神を信じるようになった" という順序には納得のいくものがある。

いつも死が身近にあった葬儀屋の息子マイケルは、 成長して神学校に入るが、 信仰に確信が持てなくなり退学を申し出る。 が神父は承諾せず、 代わりにローマでエクソシズムを見て来いと言われる。 何千件もの悪魔払いを経験してきたルーカスに付いて、 少女や少年の事例に立ち会うが それでも必要なのはエクソシストではなく精神科医だとの認識は変わらず。 やがて留守中に父が死に、 ルーカス本人が強力な悪魔に取り憑かれる。 他のベテランの神父を呼ぶがつかまらず、 マイケルがこの悪魔と対決することになる。

悪魔を追い出すためには、 悪魔自身の名前を吐かせなくてはならないのだが、 匿名から実名へのシフトが始まるインターネットにも似ているような。

静かな進行もホプキンスも悪くないが、 これだけ向こうを張ってると どうしても名作 「エクソシスト」 と比べたくなるのが人情というものだろう。 無意識に比べてしまうと、 あのエグさ、 エゲツなさ、 そしてエポックメイキングさにはやはりかなわないという感想が残る。 しかしながらピカソ以降に画家をめざすのと同じで、 無謀にも挑戦してるのだからよしとしよう。 秀作エクソシスト物。


ザ・ライト -エクソシストの真実- The Rite (2011) 4/9~ 公式サイト・予告 
監督 ミカエル・ハフストローム  象のロケット 
アンソニー・ホプキンス コリン・オドナヒュー アリシー・ブラガ 

4.20.2011

別にラストでもないような・・ 「ラスト・エクソシズム」



またホラー。 。 「ザ・ライト」 も近々エントリーする予定だが、 イーライ・ロス プレゼンツのこれが面白そうだったので先に見た。

父の後を継いだコットンという名の二世牧師。 ルイジアナのバトンルージュという町は都会なのかどうか よく知らないが、 商売上手でクールな都会派牧師。 それが彼だ。 礼拝でのパフォーマンスは派手で調子良くがモットー。 そんな彼の元へ、 時代遅れの依頼が舞い込む。 母親が死んでからというもの、 娘の様子がおかしい。 悪魔のしわざに違いない、 悪魔払いをしてくれ、 と。

コットン牧師は聖職者の立場から、 エクソシズムというものが どういうものかをクールに解説し、 ようするに手紙をくれた父親のなかにある妄想を追い払えばいいんですよ、 と言って撮影クルーを連れて乗り込む。 これを撮影しておけば何かに使えるだろうということだが、 そこは作品的にフェイクドキュメンタリーゆえの方便。 コットンはさまざまなトリックを使って いかにもな悪魔払いを演出し、 カタルシスを味わった父親からガッポリ報酬をいただく。

このへんまでは、 なかなか面白いノリ。 またしてもモキュだが、 もうすでに一つのジャンルとして確立された感のある昨今、 それはそれでよしとして、 さあ、 ここからが面白くなるはず。 調子の良い牧師さんが、 この後いかなる恐ろしい目に遭うか、 と期待は高まったものの・・

悪魔払いは済んだはずの16才の娘が、 牧師の泊まるモーテルにひょっこり現れる。 夢遊病のような感じ。 家に電話するが繋がらない。 娘が本当におかしいとなると、 次は病院だろと考えたコットンは、 彼女を病院に連れていくが異常はないと言われ、 家へ帰ると昼間の無邪気な顔とは別人の形相となって家畜を殺し、 兄に切りかかり・・ やがて病院からの連絡で彼女が妊娠していることがわかる。 そうなると父親がアレなんだな、 もうめんどくさいな、 地元の牧師に振ってしまえということで、 代役を連れて来る。 ところがこのマンレーという男、 牧師は仮の姿。 実は・・

というトンデモな展開となって、 なんとなく中途半端に THE END。 。 名作 「エクソシスト」 を超えろなどとは言わないまでも、 もう少しは行ってくれるんじゃないかなと思ってた。 低予算と言えど それなりにはあるだろうし。 もうひと頑張りだな。 ポスターのような天井を這い回るシーンなんて出て来ないし。



ラスト・エクソシズム (2010) 日本公開10/8~ 公式サイト 象のロケット 
The Last Exorcism
監督 ダニエル・スタム 製作 イーライ・ロス 他 
パトリック・ファビアン アシュリー・ベル ケイラブ・ローンドリー・ジョーンズ 
ルイス・ハーサム パトリック・ファビアン 

4.19.2011

いいxxxね "CYRUS"



もうすぐDVDスルーされるこの映画、 思わずネタにしたくなる部分が多々ある。 まずこの邦題 (下のDVDパッケージをご覧あれ) ・・ サイラスは再婚相手の息子の名前だが、 原題はそれだけ。 なのに よくもまあ、 作り込んだものだ。 困った時の名前タイトル、 ということで、 外国作品には名前をタイトルにした映画が数多く存在するが、 邦画では少ない気がする。

» 参照 イワモトケンチの 「菊池」 が抜けてるね^ ^

名前だけでは持たない、 よくわからない、 あるいはセールスがよくないということで、 説明しつつ狙った邦題を付けたつもりだろうが、 ようするにぶち壊しだ^ ^ 説明はコピーに書けばいいし、 こういうタイトルにすると口コミ効果を殺してしまう。 こんなダサいタイトルは口に出せないし、 取り上げるのも気恥ずかしい。 原題の名前タイトルも悩んだあげくという気はするが、 過去にない名前だから検索しやすく、 何となく話題にしたくなる名前が選ばれていることは確かだ。 「ハンナ」 (2011) なんかもそうだ。

物語自体は再婚する母親と、 母の愛を独り占めしたい息子、 新参者である義理の父の関係を描いているだけで、 それほど目新しい話でもないのだが、 気になるのは なぜリドリー&トニー・スコットが兄弟して製作総指揮なのか。 脚本・監督も兄弟じゃないか。 兄弟仁義かよ。 。

ありきたりなプロットも、 チューンナップしだいでこれだけ走ります、 ということか。 息子の年齢は22才、 小さな子供ではないのだ。 母一人子一人 同居という時点で十分マザコンなのに、 さらにはシンセサイザーで作曲をするアーティスト気取りの引きこもりなのだ。 高校卒業資格は16才でっとくに取得したとか、 自宅学習とか言って口は達者だが、 ようするにちょっとヤバい。 おまけにデブ。

ジョン・C・ライリー演じるジョン、、 が冒頭のパーティで踊る曲。 これが ヒューマン・リーグの "Don't you want me baby" というのも非常にひっかかる。 (もちろんライリーのコワモテもひっかかるが) 監督の個人的な (あるいは兄弟仁義な) 選曲なのかもしれないが、 これをジョンが名曲だと言って一人盛り上がり、 周りから寒い視線を浴びせられているところへ、 マリサ・トメイ演じるモリーが歌いながら参入してくるシーンの、 何とも言えない微妙な味わい。 この気恥ずかしさがテーマの映画とも言える。

ジョンとモリーの出会いのシーンも笑える。 ジョンが飲み過ぎて、 庭の片隅で立ちションしているところへ、 突如 茂みから顔を出すモリー。 出会い頭で一言 "いいxxxね" ・・

サイラスを女手一つで育て上げたモリーも、 離婚した妻がいまだに仕事をくれるクライアントであるフリーの編集者ジョンも、 こうした恥ずかしい部分をいっぱい持っているが、 もっと恥ずかしいのは、 貪欲にも それをぶつけ合って新しい人間関係を築こうとするところ。 こういうニュアンスには日本未公開となるのもわかる暑苦しさを感じると同時に、 人間これでいいのでは、 なんて感慨を覚えるところがこの作品の憎いところ。

手持ちカメラ多用のスタイルも新しくはないが、 徹底して使うことで俳優の演技に生で触れる気がするし、 一貫した緊張感が伝わる。 そして こういう話の中でも、 誰一人として正論や理想論を説いたりしない。 子離れしなさい、 もう一人立ちする年だ、 うんぬんかんぬん。 むしろ嘘には嘘で対抗し、 俺も必死だったんだとか、 しょうがないなあと思いながら相手をするような優しさが、 一昔前の余裕ある優しさとは一線を画す、 自分もギリギリなのに、 寄って来た捨て犬に ついパンを分け与えてしまうような。

当然、 ラブコメを期待すると裏切られるし、 人間ドラマかと思って見たらイヤな気分になるかもしれない。 まあ、 この邦題では誰も人間ドラマとは思わないか。 気になったら見てチョンマゲ。 。 字幕はかなりラフだったが。



僕の大切な人とそのクソガキ CYRUS (2010) 日本未公開 
脚本・監督 ジェイ&マーク・デュプラス 
製作総指揮 リドリートニー・スコット 
ジョン・C・ライリー ジョナ・ヒル マリサ・トメイ 
僕の大切な人と、 そのクソガキ [DVD][DVD]

グリーン・ホーネット [DVD] 40男のバージンロード スペシャル・エディション [DVD] キス&キル [DVD] マイ・ビッグ・ファット・ドリーム [DVD] 恋のスラムダンク [DVD]

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4.15.2011

トウモロコシ畑でつかまえて HUSK



久しぶりにホラー3連チャンとなった (その間、 エントリーはしないものの 「41才の童貞男」 なども見ている^ ^) が、 これは例のAFTER DARKの新作で、 このシリーズはどこかクラシックな予定調和があり、 新奇性は乏しいが まあ悪くはないといった感じ。

女性一人を含む5人グループの乗るクルマが事故で立ち往生。 そこは人里離れた場所で、 トウモロコシだけが背よりも高く茂っていた。 ふと気づけば一人がトウモロコシ畑に消えていった。 それを追って畑に入ると、 麻袋を雑に縫ったカカシが立っていた・・

想像どうり、 カカシの中には死体が入っているのだが、 その経緯は幻影のようなもので説明されるだけ^ ^ かつてここに住んでいた者の呪い?によって、 次々とカカシにされていく仲間・・ ここで面白いのは、 カカシ作りがなぜかセルフサービスということ。 。 カカシに殺されたはずの者がゾンビのようにミシン台の前に座り、 自らの指に釘を打ち、 でまた打ち付けた机から引き剥がし^ ^ 布を袋状に縫って それをかぶる。 。

後半はやや盛り返して緊張感は高まるが、 概ね殺風景な1時間20分。 短いからササッと見れるかと思ったのに、 え、 まだ半分も行ってないの?という感じで、 やはり見所はセルフサービスだけだったかな。

(追記2012.1/28) いつのまにかスルーしていました^ ^



ザ・フィールド HUSK (2011) 日本未公開 
監督 ブレット・シモンズ 
デヴォン・グレイ ウェス・チャサム C・J・トマソン タミン・サーソク