3.15.2013

血のコーヒールンバ “路地”



それなりのホラーが続くなか、 本日は極めつけ、 NGギリギリの作品。 国籍はスペインとともにコロンビアがクレジットされ、 出演者にキューバやチリの美女を配したところがNGにならなかった理由か。 。

まず笑えるのがタイトルバック。 ヒロインはダンサー志望で、 そのオーディション風景が70年代テイストのオープニングクレジットとなっている。 その際の音楽がなぜかヒュ~ドロドロというオバケサウンドで^ ^ 昔のイタリアンホラーの影響でもあるのだろうか。 でもこの娘がタヌキメイクではあるがけっこう可愛く、 話はようするにヴァンパイアものなのだが、 後に登場するレオノアがまたラテンの香りと血の味を漂わせてくれる。

姉と二人暮らしのローサは、 洗濯機の故障で慣れないコインランドリーへ。 誰もいないランドリーは寂しげでいい雰囲気。 そこへスペイン風イケメンがやって来る。 元カレと別れたばかりの彼女は洗濯を待ちながらこの男と話し込んだりするが、 最初はいい感じに見えた男もやがて血に飢えた形相を表す。 すったもんだあって、 進行はあまりスムーズではなく、 ツッコミどころも多かったが何とか見終えた。

原題は "路地"。 インターナショナルタイトルも "袋小路" と即しているが、 邦題だけはDVDスルーでも意味不明。 あえて渋く 「路地」 もいいし、 そのまま 「ブラインド・アレイ」 でいいものを、 なぜわざわざ視覚から聴覚に変更する? あっさりした響きもこのラテン味には合わないし。 擁護するほどの作品でもないが、 日本人が言語に対する感性を麻痺させる一翼を担う、 この手の 'ア邦題' 駆逐のためにも "路地、 見た?" "あのB級ラテンヴァンパイアね" と会話してほしい。



サイレント・ウェイ (2012スペイン・コロンビア) 日本未公開
El CallejónBLIND ALLEY
監督 アントニオ・トラショラス 
アナ・デ・アルマス レオノア・バレラ ディエゴ・カダヴィド ジェフ・ガム 

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