10.16.2012

閑静な街 CLEANSKIN



ショーン・ベーン、 じゃなかったショーン・ビーンが強面で暗躍・・ 暗躍は別の方面か。 昔の映画でも見てる気分になる渋い雰囲気だが、 テロを扱った今の作品。 ほとんどネタバレになりそうだが、 そうでないと どこが渋いのか伝えられず、 観るつもりの人は片目でどうぞ^ ^

アビン・ガレヤと読むのかな、 彼が演じるアッシュはイスラム教徒、 ロンドンで法律を学んでいる。 しかし法律で世界は変えられないと感じるようになる。 そんな彼に声をかける同胞の一派。 やがてアッシュは有能なテロリストへと成長を遂げる。 このあたりのプロセスが丁寧に描かれる。

アッシュにはイギリス人の恋人がいたが、 敵国の人間として別れを告げる。 5年後に再会するが、 彼女に現況すら伝えられない男となっていた。 同時に彼がこれまで報復を果たしてきた者たちの妻や子供にまで、 はたして責任があったかどうかに疑問を抱くようになる。

片やイギリスの諜報機関に雇われてテロを阻止しようとする男。 彼の妻は数年前のテロの犠牲となっていた。 少ない手がかりの中から最後はアッシュにたどり着くが、 彼もまた上層部に利用されていただけだった。 憎しみの構図と終わりなき世界の不条理を垣間見せて男はどこかへ消えてゆく。

クリーンスキンとは、 キレイなお肌、 ではなく前科のない者という意味。 足の着かない このクリーンスキンをテロリストに養成していく組織があるということだ。 しわの増えたシャーロット・ランプリングの顔がアップにされると歳月の流れを感じる。 サイラス・カーソン演じる仕事人もいい味。 彼は同胞を拷問でいたぶったイギリスの退役軍人に報復するためにロンドンに乗り込んでくるが、 ロンドンの街並みを "閑静だ" と嘲笑しつつミスター・ビーンのテレビを見て大笑い。 その後、 退役軍人の首をはねる様をカメラに収めさせる。




クリーンスキン 許されざる敵 CLEANSKIN (2012イギリス) 日本未公開
製作・脚本・監督 ハディ・ハジェイグ 
ショーン・ビーン アビン・ガレヤ トム・バーク 
サイラス・カーソン ピーター・ポリカープー シャーロット・ランプリング 

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