11.16.2011

おそろしやす・・ 「アトローシャス(原題)」



スペインはシッチェス・カタロニアファンタで上映された作品とのことだが、 本編の舞台もシッチェスであり、 実際にシッチェスで起こった事件を映画化したとのふれこみ。 例によってローバジェット、 フェイクドキュメンタリーによるホラー作品だ。 飽きずに見たよ^ ^

この手はいろいろあるなかで、 本作はけっこう恐い。 ゾーっとはしないが手に汗握る上手さと迫力は一定の評価を得そう。 日本公開はいつになるのか、 いや公開されるのかすらわからないが、 インポートでも手に入るので勝手に先行上映してみよう^ ^ 音声はスペイン語のみで、 スペイン語ができない人は英語字幕での鑑賞となる。 英語の字幕は日本語以上に疲れる。 アメリカ人が字幕嫌いなのもわかる気がしてしまう。

"人の心は迷路のようで・・" というテロップで始まり、 画像は乱れまくりのビデオ映像ではあるが、 ラストはその言葉通りにきれいにまとめてくれる。 シッチェスという地方の古い別荘へ出かけたスペインの一家が惨殺される。 警察の報告書とともに、 家族自身が撮影したビデオが遺留品として提出される。 それがこの作品という設定。

別荘の門を出るとすぐ 「シャイニング」 に出てきたような迷路をあり、 荒れてはいるが本当に出られなくなってしまいそうになりながら兄と妹はそれぞれにカメラを回す。 ふと森の中で人影を見かけた気がする。 翌日、 犬がいなくなる。 その後、 一番下の小さな弟が行方不明に。 探しに出た母、 兄、 妹は得体の知れないものに追いかけられる。

思えば 「シャイニング」 では迷路の中をステディカムで走るんだったな。 時代は逆行して、 ブレブレのカメラで走り回る。 スタイルは今風だが、 古風なソースを知ってそうな監督。 低予算のホラー映画が量産されながら微妙に個性化してきているのかもしれない。 ホラー本来の新人シード的な役割を取り戻すかのように。 いろんな温故知新をもっと見たくなった。

(追記 2012.1/23) 30cmLPみたいな邦題になってスルー!




レコード -シッチェス別荘殺人事件-
Atrocious (2010スペイン・メキシコ) 日本未公開
監督 フェルナンド・バレダ・ルナ

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