5.30.2011
こんなもんじゃろ? 「ジャーロ」
巨匠の経歴を壊す駄作だの、 あまりにヒドい出来で公開が見送られだの、 そんなこと聞くとよけいに見たくなってしまうじゃないか^ ^ しかし期待は裏切られた。 それほどヒドいとも思えず、 古い作品を見ている気分にはなるが、 アルジェントってまあ、 こんなもんだ^ ^ 評価というのは勝手に過大に持ち上げられたり過小に落とされたりするだけのこと。 人生プラスマイナス・ゼロ^ ^ けっこう楽しめてしまった。 。
大筋は ようするにサイコ殺人事件で取り立ててどうということはなく、 全体にアルジェントらしく痛々しいディテールが散りばめられている。 エイドリアン・ブロディが唐突に登場する。 過去のある捜査官なのだが、 多少 画期的に感じたのが、 やがて犯人の顔が観客に披露されるシーン。 あれ、 これブロディじゃないの? ・・そう、 追う方と追われる方の二役なのだ。
捜査官は幼いときに母親を目の前で殺され、 その後 偶然に犯人を発見し、 子供ながら男を刺し殺したという過去を持つ。 ジャーロというのはイタリア語で '黄色' のことで、 それは犯人が病気で黄色い顔をしているという意味。 犯人のときは特殊メイクでムクんだ感じになってるが、 もともと不気味な顔のダブルパンチは よりいっそうの不気味さを漂わせる。 二役であることを知らずに見たので なおさら。 たったこれだけのことで罪も正義も見事に相対化されているじゃないか。 さすが腐ってもアルジェント!
最初の犠牲者はあまり日本人っぽくないが日本人で、 それもジャーロとひっかけたのか。 ギャラの未払いとか何とか、 いろいろ凝った趣向も裏にはあるようで^ ^ 過去の名声を台無しにしてくれる作品をまた楽しみにしてるよ。
ジャーロ Giallo (2009アメリカ・イタリア) 日本公開2010 公式サイト
監督 ダリオ・アルジェント
エイドリアン・ブロディ エマニュエル・セニエ エルサ・パタキ
シルヴィア・スプロス ロバート・ミアノ
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タグ:
DVD,
ホラー&スプラッター
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