5.19.2011
スライス・オブ・ヘンタイ.. 「それでも花は咲いていく」
原作者がどういう人であるとか、 どういう背景があって製作に至ったのかは さておき、 映画としては予想どうり稚拙。 それでも何かあるのかと思って見たが、 結局は自分しかなく、 こんな私をわかってほしい、 というメッセージがあるだけ。
カミングアウトは勝手にしてもらえばいいが、 同じ趣向を持った人が見ても楽しめるのかどうかは微妙だし、 そうではない人が見るにしても、 わかってやろうという根拠や具体的なメリットがどこにも提示されていないのでは仕方ない。 苦しい思いを通過してきた変態ですので、 人の心の痛みには敏感、 何でもご相談くださいとか、 ロリコンですが一線は守りますので、 いい子守りになりますよ、 とか。 。
オムニバスというか 3つのエピソードに分かれていて、 いわゆるロリコン、 マザコン、 それに他人の部屋に忍び込むのが好きな男が主人公。 特殊な趣向といっても、 そういったステレオタイプの受け狙いな性癖ばかりで、 女子中学生くらいにしか受けそうにない。 1話めのロリコンの家庭教師も、 小さい子に思い入れがあっても その程度なら別に害がないし、 と思っていたら一線を越えた前歴が明かされる。 それじゃ、 どうしようもないなという感じ^ ^ ロリコンにウンチクを唱えるようなところはなくてサッパリしているが、 そうですか~としか思えない。
他人の部屋に忍び込むが何かを盗むわけはなく、 イマジネーションを刺激されるのが好きなだけの男。 それだけなら害があるわけじゃなし、 と思っていたら、 最後に妄想と現実のギャップが現れる。 とりあえずピッキングできない鍵に替えましょう、 外見にコンプレックスがあって人に会うのが苦手と言うなら、 一度 髪でも切ってみれば、 としか言えない^ ^
マザコンは自分の場合100%ないが、 こんなに可愛いお母さんなら仕方ないかなとも思える。 マザコンによって迷惑を被るのは つきあった相手くらいだろうから害があるわけじゃ・・ これはとくに実害がないね。 犯罪でもなし。 それだけにこのエピソードだけは普通のホームドラマに収まってしまってはいるが。
タイトルのわりに登場する花に華がなく、 こういうことに悩むのは人間だけという人間讃歌でもなく、 マイノリティを受け入れて豊かな社会を、 というほど社会派でもなく・・ "恋のブチアゲ♂天国" のほうがはるかにエンタテイメントしてたのではないだろうか。
それでも花は咲いていく (2011日本) 5/7~ 公式サイト
原作・監督 前田健
仁科貴 南野陽子 冨家規政 大出菜々子
滝藤賢一 池永亜美
平山浩行 麻生祐未 小木茂光
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