5.18.2011

現実の改変 「ミッション: 8ミニッツ」



注目のダンカン・ジョーンズ監督の新作。 タイトルは面白そうな予感に満ちているが、 多分に誤解もはらんでいる。 ソースコードというと普通、 コンピュータの元プログラムみたいなものだが、 この映画では単にプロジェクト名なのだ。 死んだ人間の脳には最後の8分間の記憶が残されているらしいのだが、 その情報にアクセスして問題解決を図る、 言わば "人間ボイスレコーダー"。 声だけでなくビジュアルその他の感覚にアクセスするので、 現実のようにリアルに再現する。

死に際の記憶にアクセスするには特殊な適正がいるとのことで、 任務中に死んだ兵士が選ばれる。 彼も既に死んでいて、 脳だけを使って、 これまた死んだ他人の脳に入り込むのだ。 遅れてきた亜流のサイバーパンクみたいなノリ。 。

シカゴに向かう列車が爆破されて乗客全員が死ぬという事件が起こる。 犯人は次にシカゴを丸ごと吹き飛ばすとの爆破予告をしている。 この丸ごとを阻止するために、 列車で死んだ男の記憶に潜入し 犯人の手がかりをつかむのがミッション。 しかし失敗を繰り返し、 何度も吹き飛ばされてはまた爆破8分前に戻されるということを繰り返す。

何度もダイブするうちに、 いつも目の前にいるクリスティーナを救いたいと思うようになる。 たとえ犯人を捕まえ、 シカゴを守ることはできても、 起きてしまった惨事をなかったことにはできない。 "最後にもう一度だけ、 あそこへ戻してくれ、 爆破そのものを食い止めたいんだ" "それは不可能よ、 タイムマシンじゃないんだから" それでも最後の8分は再びやってきた。 はたして・・

IMDbでも評判はいいし、 まあ悪くはないのだが、 どこかで見たような映画でもあり、 911をなかったことにしたいアメリカの潜在意識を背景にした評価なのかもしれない。 日本公開は未定だが、 いつかどこかで乞うご期待。

(追記) 何ですか? この邦題。 。




ミッション: 8ミニッツ Source Code (2011アメリカ・フランス) 日本公開10/28
監督 ダンカン・ジョーンズ  公式サイト 象のロケット 
ジェイク・ギレンホール ミシェル・モナハン ヴェラ・ファーミガ 
ジェフリー・ライト マイケル・アーデン 

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