2.09.2011

KISSのTシャツ 「モールス」



「ぼくのエリ 200歳の少女」 と説明的すぎる邦題の "Let The Right One In" がハリウッドリメイクされるとは聞いていたが、 海外では早くもDVD化。 エリはアビーとなり、 注目のクロエ・モレッツがキャスティングされたりしているが、 雪の静けさから暗闇の質感まで、 かなりオリジナルに忠実なリメイクと言える。 それならハリウッドリメイクにどんな意味があるのか。 それは あいかわらず疑問だが、 大半のアメリカ人は外国映画を好まず、 適当な作品をピックアップしてリメイクすれば それなりに動員できます、 ということなのだろう。

そう言えば時代設定は80年代だったなという感じで、 カルチャークラブはかかるし、 アビーはKISSのTシャツを着ている。 なぜ80年代なんだろと考えてみても、 オリジナルの脚本家の思い入れなのかなとしか思い当たらないが、 それはそれで不思議な雰囲気。 ハリウッド版は無理に80年代を引っ張り出そうとしている気がしなくもないが、 まあ それでもいいか。 オリジナルがいいだけに、 どこか空しいリメイクではあるが、 それでも仕事が来たら頑張るしかないということで監督はよくやっているのではないか。

すべてはリミックスでありリメイクだ、 みたいなことをカルチャークラブのボーイ・ジョージ氏がかつて語っていたような記憶があるが それでも、 リメイクでもなく、 文芸作品やコミックが原作ではない、 オリジナル脚本の映画が見たいと思うのは贅沢だろうか。 。 ローバジェットであれば生まれやすいか、 フィルムメーカーの心意気ひとつか、 いずれにしても そうやって出てきた映画があっさりとハリウッドに乗っ取られると、 何がオスカーだと思ってしまうのはヒネクレすぎだろうか。 。

(追記) こういう邦題になって公開決定。 モールス信号のこと?



モールス Let Me In (2010) 日本公開2011.8/5 公式サイト 象のロケット 
監督 マット・リーヴス 
クロエ・モレッツ コディ・スミット=マクフィー 

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