11.12.2010

ゲッコーさん、出所す 「ウォール・ストリート」



ゴードン・ゲッコーさんが出所してくるところから始まる。 つかみはOKだが、 全体にはサブプライムローンや金融危機 後追いの、 新鮮味に欠ける話。 仮にこれがリーマン・ブラザーズ倒産の数ヶ月間に公開されていたら凄いと思うが、 そうではなく、 むしろ事件をきっかけにマネーの世界をさらっと見直しただけという印象。

Parents are the bones on which children sharpen their teeth. (親というものは、 子供が牙を研ぐための骨にすぎない。) -ピーター・ユスティノフ- なんて引用も出てくる通り、 ゲッコーの娘とそのフィアンセ (ブラーフ) やブラーフが慕っていた老練なウォールストリート・ガイを通して、 親子の関係、 過ごす時間に視線が注がれている。

金で買えないものは時間だろ、 みたいなメッセージがあって、 思えば 「ウォール街」 から22年、 街がストリートに変わっただけの邦題は 何じゃそりゃ? とは思うものの、 どっちでもいいやとも思え、 過ぎ去った時間とともにオリバー・ストーンも生彩を欠いたように思う。

核融合のあたりで、 本当の投資とマネーゲームの違いを説くものの上滑りで、 チャーリー・シーンまで出てきた日には、 結婚式で なれそめビデオでも見せられてる気分になる。 けっきょくのところ、 イザというときのためにスイス銀行に隠し預金を・・ くらいのことしか残らない凡作と言える。 乞うご期待^ ^


ウォール・ストリート (2010) 日本公開2011.1/28 公式サイト・予告 象のロケット 
Wall Street: Money Never Sleeps 監督 オリバー・ストーン 
マイケル・ダグラス シャイア・ラブーフ ジョシュ・ブローリン 
キャリー・マリガン スーザン・サランドン フランク・ランジェラ 

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