3.08.2010

不発キャラ 「マイ・ネーム・イズ・モデスティ」



タランティーノ製作ということで、 冒頭にも "タランティーノ&MIRAMAX presents" とデカデカと表示されるわりに、 実際どの程度の関わりをしているのかは不明。 企画を出したものの乗り気がせず お友達に振っただけのことかもしれない。 未公開の地味めな作品で、 ポスターやDVDジャケでは銃を持っているが、 実際には銃を振り回すわけではなく、 見せ場はむしろ空手^ ^

私の名はモデスティ [おしとやか、控えめ]、 でも実際はそうでないという そのキャラづくりで成立させる類の作品だが、 主役に抜擢されたアレクサンドラ・スターデンは 「エマニエル夫人」 のシルビア・クリステルのようで (凄い例えだな^ ^)、 彼女のヨーロピアンな雰囲気が貢献しているのか、 製作サイドの好み一発で選ばれたのか、 名前と出で立ちの上品さに隠されたギャップの部分が不発に終わっているために、 ますますよくわからない作品となっている。

スターデンは実際にイギリス生まれということで、 それほどクイーンズイングリッシュなアクセントは強くないものの、 アメリカ英語とは少し違う喋り方をする。 聞き取りやすく、 字幕が出ていても頭には入ってこないで、 むしろ彼女のセリフだけを聞いてしまうようなところがある。

モデスティは戦争の絶えないバルカン半島で生まれ、 親はなく物心ついた頃から一人。 難民キャンプを抜けだし、 強盗にあっている老人を子供ながらその高い戦闘力で助け、 以後 彼とともに旅をする。 老人からは読み書きをはじめ さまざまなことを学ぶが、 彼が死んでふたたび一人に。 その後、 カジノのオーナーに拾われて今はルーレットのディーラーをしている・・ うーん、 面白いか? コレ^ ^ と言いつつ見てる。 。

人の運、 あるいは 'かけひき' についてはカジノのオーナーから学ぶが、 突然 彼は殺され、 カジノはマシンガンを持った一味に占拠される。 復讐と金庫が狙いだったが、 モデスティは持ち前の知恵と度胸、 そして運と空手でこれを切り抜ける・・ みたいな話。

ラストの見せ場であるはずの、 モデスティのスレンダーな手足から繰り出される空手。 これがイマイチ貧弱すぎて・・。 でも それなりに見てこれたのは、 一味のボスがモデスティの手玉に取られていく様子が多少なりとも面白かったり、 老人と少女、 あるいはモデスティとカジノ・オーナー、 そうした 人が人を見出す感じや、 人と人との信頼というものが傍らには置かれているせいだろうか。

シリーズ化を狙っていたのだろうが かなわず、 もう誰もその話をしなくなった、 みたいな作品か。 空手も老人から習っているのだが、 爺さんが空手使いなら助ける必要あった?

他方の花として配置されているはずのユージニア・ユアンも、 空手はむしろ彼女のほうが得意そうなのに、 弾けずに終わっている。 英語の勉強をしたい人、 あるいはシルビア・クリステルを懐かしみたい人専用。 滝川じゃないよ。 あれ、 けっこう長く書いちゃったな^ ^



マイ・ネーム・イズ・モデスティ (2004) 日本未公開 
MY NAME IS MODESTY: A Modesty Blaise Adventure 
製作総指揮 クエンティン・タランティーノ 監督 スコット・スピーゲル 
アレクサンドラ・スターデン ニコライ・コスター=ワルドー レイモンド・クルツ 
フレッド・ピアソン ユージニア・ユアン ヴァレンティン・テオドシュ 
マイ・ネーム・イズ・モデスティ [DVD][DVD]

B0038OA5ZA B00005V1CM B002OPXRTK B00005V1CL B00005V1CR
B00005V1CK B0038OAOR4 B0026R9HR2 B0038OAOS8 B0037JXGHA

powered by G-Tools

0 コメント: