"東京芸大が豪華キャストとともに、伊坂幸太郎の原作に挑む" という説明書きの通りの作品。 見始めると面白いので、 へえ〜なかなかじゃん、 とは思ったが、 よく考えてみれば、 そのほとんどは原作とキャストに依存している。 監督は東京芸大映像研究科の学生4人が共同で担当したらしいが、 作風は未分化ながら、 あるレベルの演出はしている。 しかし見たいのはレベルだけでなく監督の個性であって、 とりあえずコマーシャリズムから逃れられる恵まれた環境があるなら、 もっとそのへんを見せてほしかったという気がする。
「河原崎」 「黒澤」 「京子」 「豊田」 と人名のタイトルを持つ四つのエピソードが交錯するが、 呪怨みたいというか、 「菊池」 なんかを思い出しちゃったりしたが (あの人は今*)。 。 これだけの原作と出演者を用意できたら、 誰が撮ってもそれなりの作品にはなるはず、 よっぽどでなければ・・ その、 よっぽどになってしまうのを恐れて必死に演出プランを練ったんだろうなと想像してしまう。
だから十分、 上手だし、 的確だ。 押し入られた人の気持ちがわかる泥棒 黒澤はクールだし、 どのエピソードも悪くない。 だが、 どこかで見たタッチを、 こぢんまりと追体験した感じでもあり、 先の説明書き以上でも以下でもないところが、 下のDVDコメントのような結果となって表れるのだろう。 エンタテイメント版の産学共同体のようでもあるが、 最初っから'産'に取り込まれてしまっているのかもしれない。
ソツなくこなすだけでは つまらないと感じつつ、 リスクを冒して暴れる余裕もない '今' を象徴してしまったようだ。 でも、 そんなにゴチャゴチャ考えずに見るなら、 普通に面白い作品ではあるので、 映画学科の学生などでなくても過不足なく楽めるはず。
ラッシュライフ (2009日本) 公式サイト
原作 伊坂幸太郎
監督 真利子哲也+遠山智子+野原位+西野真伊 from 東京芸大
柄本佑 堺雅人 寺島しのぶ 深水元基 竹嶋康成 筒井真理子
MINJI 塩谷瞬 佐藤江梨子 板尾創路 団時朗
[DVD] おすすめ平均 わーい\(^o^)/ せっかくの原作の面白さが出ていない 芸大もたいしたことないね 天才・伊坂幸太郎 Amazonで詳しく見る powered by G-Tools |
*あの人は今・・ と言ってたら、 公式ブログがございました^ ^ フルCGに走っておられるそうです。 » イワモトケンチのイワモケ的ココロ
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