シネマ走り書き: 形だけでも＾＾　｢ドロップ｣

9.02.2009

形だけでも＾＾　｢ドロップ｣

蒼々たるメンツを揃えて､でもコレ､中学生なんだね｡まずはそこが一発目のギャグか｡

ここのところ邦画モードになっておりますが､昔は大嫌いだったんだよね｡しかし何を思ったか自分の邦画嫌いを直そうと､一時期はATGなどを見まくって･･けっきょく森田芳光監督が､あるいは｢仁義なき戦い｣が直してくれたわけだが･･って｢仁義なき｣をリードに使うつもりはなかったのに｡

こちらははるかに健全な､自伝的･今どきヤンキー礼賛型･青春ストーリー｡けっきょくみんないい奴なので､ビビることはない｡ただし "人間はそんなに簡単に死なない" とは言うが､金属バットで頭殴ったら死ぬと思うよ＾＾テンポ､ツッコミは軽妙で笑えるが､品川ヒロシって漫才のときはこんなに面白かったっけ｡本当はボケよりツッコミ､計算して構築するタイプなのかもしれない｡

ツッパリ､ケンカ､のちに仲間､誰かの死､新たな旅立ちと､わりとパターンな展開をするわりに見れるのは､意外に演出がしっかりしているのだろう｡成宮は安定した演じっぷりを見せてくれるが､水嶋ヒロがカブトの天道総司と似たキャラでもあるしハマっている｡水嶋のセリフ回しはなぜか非常にキレイな日本語という気がする｡昔の日本映画のハキハキしたしゃべり方に通じるような｡レイザーラモンも素顔のほうが迫力あるじゃないか＾＾ (写真右下)

ケンカは得意なのにラブは下手な純情さも定番｡みゆきや姉さんなど女優陣の選択にも品川カントクの一貫した好みが感じられるが､ラブがらみはあっさりしすぎているので､遠藤憲一演じる達也の親父の "形だけでも" が強烈＾＾