12.26.2008

カタルシスはいらない 「闇の子供たち」



すごく見たかった映画。 でも見た後は何と言えばいいか、 はぐらかされたような気分。 ガツンとした社会派を期待してたのに、 土曜サスペンス劇場で終わってしまったような・・

原作と映画の関係はさておき、 こんな内容を取り上げたまではいいとしよう。 こちらは悲惨な現状や告発すべき対象をしっかり見てやろうと集中しているに、 なぜか乗ってこない。 で、 あげくの果ては '弱い自分' が諸悪の根源? こんな出来であれば、 問題作を装うのも しょせん集客のためと勘ぐられても仕方ない。 映画を見る前に抱いていたイメージのほうがはるかに恐いし、 描き切れてなかったとしても問題そのものが消えたわけではない。 なのに見終わった後、 ひとつの区切りが付いたように感じてしまうことが問題なのかもしれない。

いずれにせよ本当に告発すべき問題は、 映画であれ本であれ新聞であれ、 コマーシャルベースでは無理だということか。 。 そんなことを考えるにはいい材料かもしれない。


闇の子供たち (2008日本) 公式サイト&トレーラー 
監督 阪本順治 原作 梁石日 
江口洋介 宮崎あおい 妻夫木聡 豊原功補 佐藤浩市 

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