5.08.2008

おバカ主義 「26世紀青年」



idiot と democracy から成る造語のようですが 「おバカ主義」 とでも訳しましょうか、 一部ではすでに 「バカの惑星」 とも呼ばれている日本公開未定の痛烈なSF発見!

人間を冬眠させるという軍の実験、 被験者となった '平凡' な男。 1年後に目覚めるはずが、 ふとした手違いで500年後の世界へ、 そこはバカが支配する 「バカの惑星」 であった。

知能の高い人たちは子づくりには熱心にならず、 バカな親ほど子だくさん(?)という傾向から推論すれば、 未来はバカばかりになるだろう、 いや、 すでにその兆候は始まっている・・ 未来を悲観するSFの名作は数あれど、 これぞ究極の悲観論?! ありそうでなかった、 ともすれば洒落にならない仮説が目の前で現実のものとなる。 バカさ加減は見てのお楽しみだが、 今の世界をちょっとデフォルメしてやれば、 その世界は簡単に出現してしまうところが苦い笑いを誘う。

人々が水の代わりに飲むのは独占企業のスポーツドリンク。 食糧危機も実は農作物にまでこれを与えていたため、 という展開に。 未来の人々は今以上に簡単にお金で動き、 興味はバイオレンスとSEXだけ。 しかし悪ノリの近未来描写は後半、 意外にも真面目な方向へ。 冬眠から覚めた男は、 登録者のバーコードタトゥがないため逮捕され、 また名前を曖昧に答えたために "ノット・シュア" と呼ばれることに。 その際のIQテストで世界一頭のいい人間との判定を受けたノット・シュアは世界の問題解決を一手に引き受けることに・・

公開もされず、 気づけばDVDスルーされていそうな作品ではありますが気に入りました。 "TOKYO!" からレオス・カラックスの "Merde" だけを抜き出して、 これと2本立てにしてほしいところです。 とくに理由はないけれど^ ^

追記 2009.3.6
なんか凄いタイトルが付いての栄えあるDVDスルーとなりました! いやあ、 このセンスには敬服するよ^ ^

26世紀青年 IDIOCRACY (2006) 日本未公開
ルーク・ウィルソン主演 マヤ・ルドルフ ジャスティン・ロング 
脚本・監督 マイク・ジャッジ 

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