
ひさびさのラブコメになるかな、 でもこれが良くできてる! 可笑しいし、 素敵。 想像以上にお下品で、 NYらしくて、 でも女性像にも男性像にも新しい感覚がある。 にもかかわらず、 この邦題・・ 型にハマった古くさいバブリーなセンスで、 これを口に出しては話題にしたくないよ。 原題はザ・リバウンド。 ダイエットで痩せたけど元に戻った、 ということではなく、 反動で、 物のはずみ、 みたいなニュアンス。 配給元さん、 もっとセンスのある邦題求む。 何なら当方にオーダーしてくれ。 これよりは遥かにマシなの考えるから。
アラフォーのサンディは、 威圧的で浮気者の夫と別れ、 二人の子供を連れNYへ。 もう一度独身よ、 と友達からお見合いデートをさせられるが乗っていけない。 しばらく専業主婦であった彼女だが、 現実を見た就活は成功、 チャンスをつかんでいく。
かたや大卒ながらカフェでバイトをするアラムは、 アパートを紹介した流れでベビーシッターも引き受ける。 25才だが両親と同居するパラサイトな彼も就活を続けているが、 どこか野心に欠ける自分に気がついていた。
そんな二人はしだいにお互いを理解し、 接近してゆく。 歳の差には無頓着な彼らだったが、 まわりに冷やかされて意識してしまうこととなる。 子供のダーティな言葉も実は母親譲りか。 サンディはときに激しく魅力を放つ女性で、 ボクシング観戦ではヤジ飛ばしまくり、 小劇団の打ち上げパーティではマリファナを深く吸い込む^ ^ アラムは自分のなかに秘められていた '子供好き' に目覚め、 野心的ではないが自分なりの世界とのつきあい方を見つめ始める。 だが自分に素直で、 ある意味で進歩的な彼らが結ばれるには、 彼らを取り巻く状況が変わる、 あるいは自分たち自身のさらなる成長を見守る時間が必要だった・・
時は流れ、 ネズミの解剖が好きだった娘も成長して、 生物学で優秀な成績を収める。 (あのお茶目な少女がブルック・シールズ似になりすぎている気もするが) サンディはテレビのアンカーウーマンへと出世、 アラムはNPOの仕事でアフリカへ。 そして世界の片隅で二人は再会する。 二人と子供たち、 さらにアラムの両親までが^ ^ 自慢げに人工肛門の話をするアラムの父役をアート・ガーファンクルが、 不思議な存在感で好演。 こういうグッドバランスのラブコメは、 ありそうでなかなか ない。 お薦め!




理想の彼氏 THE REBOUND (2009) 公式サイト 象のロケット
監督 バート・フレインドリッチ
キャサリン・ゼタ=ジョーンズ ジャスティン・バーサ アート・ガーファンクル
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