
「ノロイ」 「グロテスク」 とプレーンなタイトリングで攻める白石監督、 今回はオカルト・・って懐かしい響きだな。 またしてもフェイクドキュメンタリーだが、 この手法では先駆的な監督でもあるので微妙に期待してしまう。 ところがどっこい、 さすがに先駆者ともなると裏切り方も斬新だ。 何と最後は21年後となってしまうのだ。 こうなると明らかにドキュメンタリーではないが、 そこはほら、 フェイクだから^ ^ アホらしい結末のわりに嫌いになれない自分がいる。 。
無差別殺人事件に巻き込まれるが命を取りとめる男。 男は派遣のバイトでその日暮らし、 ネットカフェに寝泊まりする生活だが、 密かに貯金額を伸ばしていた。 あの事件を生き延びたのではなく、 生かされた。 "次は君の番だよ" という声を聞いたと言うのだ。 そして貯金は使命遂行の軍資金だったのだ。
男はそれを '神託' と呼び、 使命を全うすれば高い次元へ行けるのだと語る。 男の回りではたびたび '奇跡' が起き、 彼を追う取材カメラにもそれは映る。 最初は使命の内容を聞き出して阻止するつもりだった白石本人も やがて、 男の行動を記録して発表することこそが自分の使命だと悟る。 男は貯金を使って爆弾の材料を買い込む。 決行の日は近づく。 場所は渋谷交差点・・
スピルバーグの名作 「未知との遭遇
行き当たりばったりなディテールだが、 使命は決行される。 白石も事件への関与で投獄され、 刑務所を出たのは21年後。 そこへカメラが届く。 男があっちの世界へ持って行ったカメラ、 そこに映されていたものは・・ ぎえ〜〜〜〜っ ^ ^ 漫画家の渡辺ペコ、 映画監督の黒沢清らも特別出演して、 まことしやかな演技。 いい大人が悪のりして作ったイタズラのような作品だが、 何とも言えない一抹の感慨も残る。


オカルト (2009日本) 公式サイト&予告編
監督 白石晃士 特殊造形 西村映像
宇野祥平 野村たかし 東美伽 渡辺ペコ 黒沢清
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