1.14.2009

夢のかけら 「ザ・ムーン」



どちらが先に人を月に打ち上げるかで、 アメリカとソ連が競争していた時代。 あれからソ連は解体し、 映画 「カプリコン・1」 では、 あの月着陸はアリゾナで撮影された捏造だ、 なんて疑惑がリアリティを持つほど、 アポロ計画は遠い昔の夢の欠片になってしまった。 月の石、 大阪万博・・ 折しも日本は高度成長が結実しようとする時代、 大人になったら、 宇宙旅行なんて当たり前になっているだろう。 そう子供心に思っていたものだが、 その実現はおろか、 月へ人間が降り立ったのも あれっきりなのだ。

全人類が熱狂し、 偉大な一歩とされた足跡は、 番狂わせな未来へと軌道を誤ったのだろうか。 映画も地球環境に警鐘を促して終わるのが今っぽいが、 取って付けたような印象。 それよりもデジタルリマスタリングされたNASAの秘蔵映像と、 宇宙から地球を見た者が語る、 忘れ得ない神秘的な体験に思いを馳せる。 人工衛星に乗った初めての犬をモチーフにした 「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」 や 危機を乗り切るためにみんなが一丸となった 「アポロ13」 などの名作も思い出されるが、 良くも悪くも、 あんな壮大な夢を追う時代が訪れることは もうないのだろうか。 目の前の問題を解決できずにいるうちに、 人類は立ちすくんでしまったのだろうか。 淡々としたドキュメンタリー映画だが、 そんなことを考えるいい材料に違いない。


ザ・ムーン (2007イギリス) 日本公開 1/16〜
IN THE SHADOW OF THE MOON 公式サイト&トレーラー 
監督 デビッド・シントン *ドキュメンタリー

2 コメント:

umetraman さんのコメント...

こんばんは!^^

宇宙飛行士の写真から、どんな新作SF映画なんだろうと思ったら、これドキュメンタリーなんですね。
人類が宇宙に行き月にまで降り立ったのも、もう40年も昔のことなんですね。
そんな時代から凄い技術があったのに、たしかにそれ以降、それを越えるような一大イベントがありません。
2001年も過ぎましたけど、宇宙ステーション行きの旅客機や、月面行きの宇宙船は飛びませんしねえ。来年は2010年で、たしか木星までボウマン船長を捜索に行く年なんですが、そんな兆候全然ないですね(笑)。

宇宙に行く以前に地球上に大問題が発生して、それどころじゃなくなったよーってことですね。

ガツンと応援~♪凸

kiona さんのコメント...

>umetraman さん
コメントありがとうございます!!

自分も最初SFかなと思ってたらドキュメンタリーで。 ある種、昔のSFを見てるような感覚もありました^ ^

2009年はサイボーグ009の年とか、引っかけてるみたいですがサイボーグも誕生してませんしね^ ^意外に進歩は遅いのかもしれません。 。

応援 thanks!! です〜