「(500)日のサマー」 のライターが贈る、 ということでアメリカではかなりの注目作。 自分的には何となくデブデブっとした印象で、 リアリティというより、 たまたま ぷっくりキャスティングになってしまった感じで、 しかもティーンエイジものだし、 まあ いちおう見てみっかという程度だったが、 さすがに それなりにはいいかな。
「ジェレミー」 (1973) という今となってはほとんど誰も知らない作品をふと思い出したが、 あれは中学生だったか・・ こちらは高校を卒業してゆく年代ではあるが、 ティーンというのはあらためて、 まだまだ親の影響下にある年頃なんだなと。 「ジェレミー」 では親の転勤一発で初恋は終わり、 ここでは親にガツンと言ってやれ、 ということで二人は接近する。 また進路の違いで、 あらかじめ離れ離れになる運命だ。 にもかかわらず純粋に相手を思いやり、 そのことで自分を発見するという王道の青春ものがアメリカでは当たっている。
ハリウッドが内向きになったと言われるが、 インディペンデントも例外ではなく、 しかしながら内側に問題を抱えたまま外を向くわけにもいかず、 必要な過程と言えるかもしれない。 アメリカ社会はどこかの高齢化社会とは違うということだろう。 そして演出の一環かBlu-rayの画質のせいか、 ティーンから年寄りまで、 みな肌が汚い。 サターの姉さんと、 ドレスアップしたプロムの夜の二人はキレイにメイクアップされているが、 ほとんどの出演者がほぼ全編すっぴん? まさかメイクさんのギャラを節約したためじゃないだろうな。 。 等身大は感じるものの、 酔えない部分もあることは確か。 それこそ青春か。
これを日本のティーンにぶつけても受けないように思うし、 ましてや年寄りが甘酸っぱく青春を振り返ることもできない。 そういう意味でもマーケットはアメリカ国内、 あるいは青春している国だけに限られる内向きな作品と言える。 プロムの夜にサターが口走る “若いって素晴らしい”、 そんなセリフは‥ そうだな70年代くらいまでの映画やテレビでは日本でもまだ聞かれたものだが、 若者が減っていく国というのはやはりどことなく寂しい気がする。 いい年こいたオッサンのほうがどこか青春してて、 若者は冷めまくっていると、 やりづらいじゃないか・・ ということを考えるにはいい作品か。 乞うご期待。
The Spectacular Now (2013) 日本公開未定
監督 ジェームズ・ポンソルト
脚本 スコット・ノイスタッター+マイケル・H・ウェバー
原作 ティム・シャープ
マイルズ・テラー シェイリーン・ウッドリー ブリー・ラーソン
メアリー・エリザベス・ウィンステッド ジェニファー・ジェイソン・リー
海外版 [Blu-ray] powered by G-Tools |
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