6.15.2013

Never been to me. “The Guilt Trip”



好き放題な邦題をつけてくれているが、 原題は“罪な旅"とでも訳せばいいか、 ようするに結局のところオカンとのロードムービーなのだが^ ^ バーバラ・ストライサンドが70才を超えてると思えない若さとキュートさをあふれさせてくれる。 微妙な作品が邦題のせいでさらに微妙な雰囲気になっているが、 人それぞれの人生の片鱗を見るような悪くない作品。

ニュージャージーで生まれ、 8才で父親をなくしてからは母と二人暮らしのアンディ。 大学は西海岸の学校を選び、 離れて暮らすのは私を嫌っているからだと考えている母ジョイス。 化学を専攻した息子は卒業後、 5年の歳月をかけて安全な洗剤を開発、 売り込みにアメリカ中をかけ回っている。 しかし宣伝のセンスがないせいか、 まだ1件の契約も取れていない。

セールスのルートが故郷に近づいたとき、 久しぶりに母に会う。 あなた彼女は? などという話から、 そういう母さんこそ・・ となり、 ふと結婚以前のエピソードを聞かされる息子。 思うところあって、 母を同乗させて旅を続けることとなる。 母としては思いがけない息子とのドライブ旅行。 物語はいっきに観光気分になって、 グランドキャニオン、 ラスベガス・・ テキサスでは2kgのステーキを1時間以内で食べたら、 というサービスに挑戦して母も心なしか、 ほぐれてきた様子。

息子のプレゼンはあいかわらずコケているが、 最初は余計なおせっかいにしか思えなかった母の意見、 ネーミングが悪い、 説明がまどろっこしい、 そんなに安全なら飲んじゃえばいい・・ などをヤケクソでやってしまうとコレが大受け。 すったもんだあって最終地のサンフランシスコへたどり着く。 そこには母の、 結婚前に好きだった人が住んでいた。

こうしてストーリーだけを追ってみても気分は伝わらないかもしれないが、 泣ける、 というのでもないし、 しみじみするというのでもないが、 妙に爽やかな、 母を訪ねて3千里、 じゃなかった、 母を乗せての3000マイルだった。 派手なアクションやグロいホラーの合間にでも、 ぜひ。




人生はノー・リターン 僕とオカン、 涙の3000マイル The Guilt Trip (2012) 日本未公開 
監督 アン・フレッチャー 
バーバラ・ストライサンド セス・ローゲン ブレット・カレン アダム・スコット 

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