4.11.2013

ホットドッグフォン “JOHN DIES AT THE END”



'クリーチャーズ' なんてスカ邦題が付いているがクリーチャーは主役じゃないし、 さらには誰も主役じゃないと言える。 主役は、 キミ。 キミが子どもの頃、 ふと想像してみたイケナイこと、 ヤバいこと、 キモいこと。 そう 「ファンタズム」 と同じだ。 ドン・コスカレリのオッサンは、 これをまたシリーズ化して一儲け企んでいるのかもしれない。 しかしなぜか悪く言えない、 無垢なアホらしさがそこにはあるように思う^ ^

"ジョンは最後に死ぬ" というネタバレ的タイトルも意表を突いているが、 今回まだジョンは死なない^ ^ エピソードの中心となるのはジョンの親友デビッド・ウォン (原作者と同名?) で、 ウォンと名乗っているが中国人ではなく、 世界で一番多い名前だから偽装のために選んだのこと。 。 そのデビッドはジャーナリストに奇想天外な打ち明け話をしているが、 話していた相手は想像の産物だったと最後にわかる。

そうした思いつきなのか考えてるのか、 よくわからないディテールに満ちている。 例えばのちにデビッドのガールフレンドとなるエイミーは片手が義手なのだが、 異次元への扉は 「幻肢」 だけに開けることができるなどという思いつきは、 ある種 天才的な気がする。 と同時にファンタズムを思い出す。

しかしあれほどジュブナイルではなく、 妄想の応酬は冴えてるものの、 エモーショナルに揺さぶられるものが欠けているようにも感じる。 IMDbでの人気は意外に高く、 妄想ものの映画が増えてた現在でも独特のポジションにいるのだろう。 30年の歳月を経て、 進歩がないというか、 無垢なままというか、 ある種の感慨深さはある。

ホットドッグを携帯電話代わりにして霊界通信するシーンがあるが、 こういうキュートなものが見れるのなら、 まあカタいこと言いっこなしか、 とも思える。




クリーチャーズ 異次元からの侵略者 JOHN DIES AT THE END (2012) 日本未公開
監督 ドン・コスカレリ 
チェイス・ウィリアムソン ロブ・メイズ ジミー・ウォン ジョニー・ウェストン 
グリン・ターマン ダグ・ジョーンズ クランシー・ブラウン ポール・ジアマッティ 

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