4.17.2013
信念と信仰 GINGER AND ROSA
昨日のコレと製作会社なども共通したシリーズの作品らしい。 こちらは日本公開予定はまだないが、 監督にサリー・ポッターを据え、 時代も60年代初頭、 文芸調の香りが濃い。 メインキャストには昨日のダコタの妹であるエル・ファニングを持ってきたりと、 その点でも姉妹作品だが、 エルもいちおうイギリス英語はこなすものの、 姉さんほど上手くはなさそう。 しかし赤毛に染め上げられた髪もフォトジェニックならぬシネマトジェニックで、 しなやかに伸びた手足は姉さん以上に風格を漂わせる。
1945年、 広島に原爆が落とされた年に二人は生まれる。 母同士が友だちで、 ジンジャーとローザも姉妹のように育つ。 しかし60年代に入り、 ともに思春期にさしかかる頃を境に、 二人はそれぞれの違いを意識するようになる。 エル演じるジンジャーは核の脅威に対し、 私たちも何かをすべきと言うが、 ローザは祈るべきと返す。
しかしあいかわらず仲のいい二人は、 オシャレして夜遊びもすれば、 活動家としてデモに参加するときは地味なタートルネックを選んだりと、 しっかりと 'ギャルズ' であった。
ジンジャーには教師で思想家の父ローランドがいて、 日夜ルールに縛られない生き方と執筆活動に精を出す。 一方の母は保守的で口やかましく、 父と母は別居中だが、 ジンジャーは父の元へ身を寄せることを選ぶ。 新しい環境で、 ローズも誘って父が大事にするボートでクルーズに出かけたりするうち、 ローズには実の父親がいないせいもあって、 彼女はしだいに親友の父ローランドに惹かれてゆく。 そしてある日、 ローズは妊娠したことを告げる。
とまあ、 そっちへ行くのかぁ的な感想となり、 流れるジャズとともに雰囲気のある作品ではあるが、 可もなく不可もなく、 あの時代を切り取ってきた趣旨や現在へ持ち帰るテーマなども明確には受け取れず、 昨日の作品と同様にどこか企画的にズレたものを感じた。 乞うご期待^ ^ ちなみにジンジャーというのはニックネームであり、 DQNな本名がある。 それが何かは見てのお楽しみ。
ジンジャーの朝 さよなら、 わたしが愛した世界
(2012 イギリス・デンマーク・カナダ・クロアチア) 日本公開2013.8月
GINGER AND ROSA 脚本・監督 サリー・ポッター
エル・ファニング アリス・イングラート クリスティナ・ヘンドリックス
アレッサンドロ・ニヴォラ ジョディ・メイ
ティモシー・スポール オリヴァー・プラット アネット・ペニング
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