4.16.2013

春のお涙ちょうだい 「17歳のエンディングノート」



いわゆる '難病もの'。 ダコタ演じるテッサは白血病で4年の闘病生活ののち、 抗がん治療を中止する。 そして、 どこかで聞いたような '死ぬまでにやりたいことリスト' を実行していくが、 リストの全貌は明かされず、 また思いつきで増やすため、 進行上で有効に機能していない。 難病ものとわかってなぜ見たかと聞かれても、 春先にクリスマス気分を取り戻すのも悪くないか程度の思いつきだが、 やはりSONY PICTURESもBBC FILMSも企画に乏しいとしか思えず。 こういうのこそスルーでいいのに、 ご丁寧に公開してくれる。 ポスターも何となく古くさい感じだな^ ^

それでも難病もののツボがあるとしたら、 死にゆく娘がいかに けなげで、 またこの世とあの世の中間にいるかのような美しさで魅了してくれることではないだろうか。 それに対してダコタは期待通りの答えを出しているとは言えず。 原作や演出のせいもあるだろうが、 いつも突っかかりすぎて可愛げがなく、 ぼんやりした目つきすぎて魅了されない。 唯一、 アダムという男の子とデートするということで着替えたドレス姿はキレイだったが、 それも鼻血で汚してしまう。

テッサは親友ゾーイに中絶を思い留まらせ、 5ヶ月後に生まれるその子に会えるかな、 ちょうどいい目標ね、 などと言い、 またアダムが大学進学を決めたら、 新学期にはスゴいヘアスタイルの別人になって、 キャンパスに現れるからなどと話す。 この世から消えゆこうとする本人の心情、 あるいはうら若き一人娘を失おうとしている父親の気持ちなどはそれなりに描けている気もした。

余談ではあるが、 自分の名前をこの世に残したいというテッサの願いを叶えようとアダムは街じゅうに彼女の名前を落書きする。 そのときの一瞬の街角の映像でデビッド・ボウイの初期のジャケ写を思い出してしまったが、 そういやイギリス映画だったね。 ダコタのイギリス英語はわざとらしくなく上手で、 そこが見所と言われてもわざわざ劇場に足を運ぶかどうかは微妙だが、 乞うご期待^ ^


17歳のエンディングノート (2012イギリス) 日本公開2013.4/27 公式サイト・予告
NOW IS GOOD 監督 オル・パーカー  象のロケット 
ダコタ・ファニング ジェレミー・アーヴァイン パディ・コンシダイン 
オリヴィア・ウィリアムズ カヤ・スコデラーリオ 

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