2.07.2012

乗り換え注意 「デビル・インサイド」



1月に全米公開されたところの話題のホラーフィルム、 さっそく見てしまったのでレポート。 事実に基づく、 とポスターには書かれ、 バチカンには承認されていない、 とのテロップで始まる本編は紛れもなくフェイクであるはず。 しかしここまで徹底してドキュメンタリー風に作り込まれると、 ダマされてみようかという気になる。 ネタはもろ、 エクソシズム^ ^

20年前の惨殺事件の記録映像から始まる。 その事件を引き起こしたのは、 イザベラの母親。 母は、 彼女が幼い頃に突然おかしくなり、 その後すぐ父は死に、 事件はエクソシズムの最中に起きたとされる。 母は現在もイタリアの病院に入っている。 イザベラは思い立って母を訪ねて三千里、 イタリアへ飛ぶ。

イザベラ役の彼女は誰かに似ているなと思い、 必死に思い出したところ浅茅陽子さんであった^ ^ 浅茅さん似の彼女はイタリアで神父とコンタクトを取り、 これが真に悪魔憑きなのかを見極める。 ビデオに収められた母は複数の音声を発していた。 これは "multiple demonic possession" と呼ばれる、 複数の悪魔が取り憑いた現象であるという。 さらにこの場合に恐れられるのは transfer、 つまり '乗り換え' だと。

悪魔払いの最中に神父の一人がおかしくなる。 続いて彼女自身、 最後には移動中の車を運転するカメラマン・・ 画面はブラックアウトし、 事件は未解決とのテロップで幕。

唇に刻まれた十字架、 折れ曲がる背骨など、 名作 「エクソシスト」 (1973) を思い出させる悪魔憑き現象に忠実な表現、 プラス徹底したドキュメンタリータッチの迫力、 その他のディテールもかなり不気味。 第二の 「パラノーマル・アクティビティ」 を予感させるヒットだそうだ。

これはイベント映画として みんなで盛り上がって、 ああ面白かったねとすぐに忘れてしまったほうがいいだろう。 でないと transferされそうな。 。




デビル・インサイド The Devil Inside (2012) 日本未公開 
監督 ウィリアム・ブレント・ベル  公式サイト?
フェルナンダ・アンドラーデ サイモン・クォーターマン エヴァン・ヘルムス 
スザンヌ・クロウリー 

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