5.10.2011

失踪する十代 Megan Is Missing



これはエグい。 ひさびさに 「ホステル」 級のショック。 そのわりに噂も聞かないしレビューも少ない。 アメリカで5月に公開されたところだが上映禁止になってたりするのか。 。 ていうか、 これ製作していいのか?^ ^ まあ見る者のリテラシーに任せればいいのだが。

一口にホラーと言ってもゴーストからゾンビ、 殺人鬼までいろいろあるし、 それもしょせんは怖がらせるエンターテイメントなわけだ。 しかしこれに限っては、 実話で、 しかも話が話だけに、 軽くしようとしてるのもわかるんだけど、 もたれる感じ? 間違ってもストレス解消にはならない^ ^ 実際にIMDbではホラーではなくドラマのジャンルになってる。 しかしドラマと言うにもストレートすぎるし、 ドキュメンタリー調ではあるが もちろんフェイクで、 そのくせ徹底したフェイクぶりに脱帽させられる。

本編を構成するのは、 LAの少年少女たちがチャットに使うウェブカムの映像、 PCに残された写真、 ホームビデオの映像、 監視カメラの映像、 それに事件を報道するニュース映像のみ。 それらは失踪した少女が残したものとなっている。 ハイテク時代の映像表現としては一方が高度なCGに行くなら、 もう一方はこういう方向へ行くのだろう。

それにしてもアメリカは若年層の失踪事件が多い。 こうしている間にも40秒に一人が行方不明になっているそうだ。 子を持つ親は気が気ではないだろう。 その背景にはインターネットがあるが、 それだけとは言えないはず。 そして これだけ多いと、 それをネタにする者も現れる。 この映画もそうだが、 行方不明者の情報を募るテレビ番組が出てくる。 日本にも昔あったよな、 いなくなった状況の再現フィルムを制作したり。 早く見つかるといいみたいなことを言いながら、 ようするに露骨に事件をネタにしていて、 目くそ鼻くそを笑うがごとく、 映画はそのあたりを茶化してもくれる。

ティーンの事件で難しいのは、 失踪と家出の区別がつかないこと。 親や知り合いは、 あの子に限って、 と言うが、 心の内は本人と本当に親しい友達にしかわからない。 友情の描き方もラフではあるけど よかったのではないかと。 メーガン (ミーガンかな、 ミーガン・フォックスって言うしな。 でも発音はメーガンのほうが近い) はモテる女の子で、 と言っても14才。 そっち系の友達とつるんではパーティに出かけ、 男の子の話ばかり。 でも彼女は それを本当の友達とは思ってはいない。 一見サエないエイミーこそが本当の友達と。 そのことをパーティフレンドたちは、 当然のことながら快く思っておらず、 メーガンがいなくなったのを、 エイミーがうっとうしくて逃げたなどと言う。

当のメーガン、 親友はエイミーでも、 パーティ仲間も欲しいという調子の良さ。 いつものように軽いノリで紹介されたスケボー少年とウェブカムでチャットを始める。 が彼のカメラは故障しているということで、 一方的に見られるだけの会話となる。 いちおう送られた写真で見る限りブラピ似のイケメン坊や。 そのわりには落ち着いた声で、 上手く話を持って行く。 そしてダイナーの裏で会うことになるが、 そこの防犯カメラに残された映像を最後に、 誰もメーガンを見ることはなくなる。 防犯カメラの映像の中でメーガンを引きずって行った男はティーンエージャーには見えなかった。

ほどなく故障カムの男、 自称 skaterdude からエイミーにコンタクトがある。 メーガンから連絡がないんだみたいなことで知らばっくれているがエイミーは感づいている。 ということを向こうも察知していて、 些細な情報でも警察に流すと どうなっても知らないぞと脅される。 何週間かが過ぎ、 メーガン捜索にあきらめ色が漂う頃、 エイミーもこつ然と消える。 その後 彼女のビデオカメラだけが発見されるが、 そこに残されていた22分の未編集映像というのがエグい。 。

一部のエグい物好きから支持されるはずの作品だが、 いつか公開されるとしてもR指定せず、 むしろ中学生や小学生に見せたほうがいい教訓になるかもしれない。 教訓どころかトラウマになるかな^ ^



Megan Is Missing (2011) 日本公開未定 
監督 マイケル・ゴイ 
アンバー・パーキンス レイチェル・クイン 

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