2.18.2011

こっち向いて 恥ずかしがらないで 「トロール・ハンター」



上のようなインパクトのあるスチールや予告映像で話題の作品、 いち早くチェックできたので さらっとお伝えしよう。 北欧の神話的怪物 "トロール" が題材ということ。 これは 「ムーミン」 の原型とも言われるもので、 だからファンタジーな作品かと思っていたら、 意外にも流行りのフェイクドキュメンタリーだった。 フェイクの対象をゴーストなどから UMA (未確認生物) へ持って行ったところは、 ほとんど川口浩探検隊ではあるが、 逆に新しいかもしれない。

熊がやたら殺される。 密猟者の仕業ではないかと囁かれるが、 一方ドイツからの観光客が行方不明となる。 事件の匂いを嗅ぎつけたドキュメンタリー班は、 ある男に注目する。 トレーラーハウスに寝泊まりし、 夜になると森へ出かけて行って何かをしている。 しかしこの男こそ、 政府機関から派遣されたトロールハンターであった。 最初は取材を拒否していた男も、 粘り強さに負けたのか、 あるいは別の意図があってか、 同行を許可する。 そこで取材班が見たものは?!

政府が ひた隠しにする謎の生物は実在していただけでなく、 それは遺伝子組み換えによって誕生したものとも言われ、 あるものは頭が三つあり、 またあるものは非常に巨大化している。 政府は山岳地帯に高圧線を張り巡らせてこれを囲い込んでいる。 だが環境の変化からか、 その生き物はエサを求めてテリトリーを抜け出した。 トロールは紫外線を体内でビタミンDに変えることができないため、 強い光を浴びると '石化' する。 また体内にガスを溜め込んでいるので、 ときとして爆発する。

設定の つじつま合わせは、 ある程度 破綻していたほうがリアルだし、 取材映像は なかなかリアルで作品としてのツボも外さない。 怪物はCGのようではあるが動きは不気味で、 造形も独特。 最後は巨大トロールとトロールハンターの一騎打ちが見せ場となっていて、 エンディングには どこかの国の元首相のような、 政府関係者の失言によって これらが事実であることを裏付ける証拠映像が提示される。 遅かれ早かれ日本公開されてもウケはよさそうだし、 その後 さまざまなUMAをめぐるフェイクドキュメンタリーが、 にわかに増えることが予想される。 乞うご期待!




トロール・ハンター TROLL HUNTER (2010ノルウェー) 日本公開2012.3/24 
監督 アンドレ・オヴレダル  公式サイト 
オットー・イェスペルセン 

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