
ロメロもCGを使うか?というところもあるし、 ロメロさんなりに楽しませようとしている部分もあるが、 基本的にショーではなくドラマ、 そしてやはり最後は説教臭く終わる^ ^
そういう意味では その他のゾンビ映画とは一線を画しているし、 さすが元祖とも言える。 しかし命の輝きを失った歩く死体はラッシュアワーの群衆のようでもあるというような、 初期のゾンビが持っていたリアリティは ほぼ消滅し、 自分で作った虚数計算の問題を のんびりと楽しみながら証明しようとでもしているかのように見える。
脳天を撃ち抜けば真に眠らせることができるという設定も、 よく考えれば輸入スポーツカーに取り付けられたリミッターのようでもあるし、 これだけはきっちりと守りながら あれこれチューニングを施しているかのようだ。 またゾンビが人間の肉を食うというのも、 でなければ ただのブキミなお友だちになってしまうことへの防衛線にすぎないのに、 そのことを逆転してしまおうとする。 これは最近のヴァンパイア映画と共通の流れだし、 古くは "幽遊白書
もうゾンビに人間の世界を逆照する力はないし、 ロメロは自分の最大の成功をスルメのように噛みしめながら、 縁側で一人将棋を打っているということかもしれない。 どことなく水嶋ヒロ似だったデヴォン・ボスティックは、 そんなジイさんが意外にも、 次の世代に対して好意的で楽観的な感覚を持っていることの証明でもあり、 そう言えばロメロさんはいつも、 最後に希望だけは残す人だったな。 ・・と書いたら亡くなったみたいじゃないか^ ^


サバイバル・オブ・ザ・デッド (2009アメリカ・カナダ) 日本公開2010
SURVIVAL OF THE DEAD 公式サイト 象のロケット
監督 ジョージ・A・ロメロ
アラン・ヴァン・スプラング ケネス・ウェルシュ キャスリーン・マンロー
デヴォン・ボスティック リチャード・フィッツパトリック
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