8.16.2010

かに様が見ている Eyeborgs



未来の "管理" 社会を描いたSFの名作があったが、 これは "監視" 社会を描いた佳作と言える。 現在でも街に溢れかえる監視カメラ。 これをさらに進化させたアイボーグは、 自由に動き回って死角のない監視を行うと同時に、 違法行為に対しては攻撃もできる。

対テロを大義としたアイボーグ計画だったが、 犯罪で妻子を失った捜査官は、 市民の安全を願ってこれを推進。 しかし反対派の一人が言う。 お前の目で見たのか、 と。 記録された映像は証拠ともなり、 人々は常に見られている生活を余儀なくされるが、 どうやら映像の一部は巧みな3D合成技術で捏造されていることがわかる。 いったい誰が?

小型のアイボーグ (上のポスター) にはスタンガン、 中型のカニのようなアイボーグにはドリルが装備されているが、 やがてマシンガンを搭載した戦車型のアイボーグ投入が計画される。 アイ (眼) + サイボーグの造語ではあるが、 サイボーグは本来、 生体とマシンの融合を指すので、 正確にはアイボットだろう。 しかしそれでは新型のiPadと間違えられそうなので この呼び名になったのかもしれない。 。

ロボコップ」 と 「2001年宇宙の旅」 を合わせたような内容ではあるが、 意外に地味で抑制された演出。 だが後半に この演出はリアリティへと結実する。

その昔 "レンズは嘘をつきません" というCMがあったが、 当時から そんなことはないだろ?と一人テレビに向かってよく反論していたものだ^ ^ レンズ、 あるいはカメラが嘘をつくからこそ映画もあるのだ。 はたして誰が映像を捏造し、 アイボーグ計画を拡大するのか。 途中から見当はついてくるが、 すべてが絵空事だったときのショックはそれなりに大きい。 例によって日本公開はまったくの未定だが、 乞うご期待^ ^
(追記) DVDスルーする-そうです^ ^



Eyeborgs アイボーグ (2009) 日本未公開 
監督 リチャード・クラボー 
エイドリアン・ポール ミーガン・ブレイク ルーク・エバール 
アイボーグ [DVD][DVD]


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