6.16.2010

夢と悪夢の間・・ "Viva Las Nowhere"



最近のコーエン作品のような邦題がついているが、 これは2001年製作の日本未公開作品。 可哀想な邦題がつけられたものだ。 責任者出て来い^ ^ 原題はビバ・ラス・ノーウェア、 えせスペイン語で "どこでもない所 万歳" みたいな感じ。 "それは夢と悪夢の間にある" と劇中で歌われるカントリーソングのタイトルでもある。 「クレイジー・ハート」 よりも よっぽどカントリーなホコリっぽさが味わえる作品ではないだろうか。

アメリカの田舎町で安モーテルを営む中年男。 妻には尻に敷かれ、 音楽の趣味も否定されているが、 それでも男は歌を作り、 週末には町のバーのアマチュアスタンドに出演する。 反響はあまり良くない。

前座が終わってプロのゲストが登場、 ギターの男と歌手の女の二人組。 女は酔いつぶれた様子でステージに現れながらも、 プロとアマの違いを見せつけるような歌声を聞かせる。 しかしその後、 このことで もめた二人、 男はクルマから女を放り出す。 通りかかったアマチュア男は、 女を自分ちのモーテルに泊まらせる。

久しぶりの客だというのに妻は良い顔をしないが、 隙を見てこの女ジュリーとアマチュア・ソングライター フランクはセッションを始める。 素人の作に思えた曲をジュリーが歌うと、 しびれる音となった。 女は二人でナッシュビルに行こうと誘う。 二人の才能を合わせて夢をかなえようと。 そして、 そんなことを許すはずのない妻を、 ジュリーはあっさりと殺し庭に埋めてしまう。

このへんまでは なかなかいけるじゃないかと見ていたが、 この後 予想外にドタバタの展開になる。 バタ臭いカントリーのリズムのように、 次々と人が死に、 あげくは自分までが死ぬ。 しかし どんでん返しがあって、 最初に浮かれたかたちではないものの、 フランクは夢をかなえることとなる。

ときには こういう、 さびれた映画がいいね。 トレーラーすら見当たらず、 DVDもレンタルのみのようだ。 「バーン・アフター・リーディング」 と間違えて借りてみるのも悪くないよ^ ^



バーン・アフター Viva Las Nowhere (2001アメリカ・カナダ) 日本未公開 
監督 ジェイソン・ブルーム 
ダニエル・スターン ジェームズ・カーン パトリシア・リチャードソン 
レイシー・コール シェリー・ストリングフィールド 
[DVDはレンタルのみ]

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