3.13.2010

いい人は悪魔を呼ぶ 「ケース39」



これまであまりサスペンス系の作品には出ていないレニー・ゼルウィガー、 彼女を主演に起用したサスペンス/ホラーの新作。 日本公開未定、 DVDスルーの可能性大だが走り書きしておこう。 サスペンスタッチなのであえてホラーのタグは付けないが、 悪魔ネタではある。 「パラノーマル・アクティビティ」 といい [REC]2 といい、 最近なぜか悪魔へ行く傾向が強いね。

ゼルウィガー演じるのはソーシャルワーカー。 虐待など問題のある家庭に介入して子供を救うのが主な仕事だが、 多忙を極めていて現在エミリーは38の案件をかかえている。 そこへさらに39件目が突っ込まれるが、 これが とんでもないケースだった。

学校で居眠りばかりする10才の少女がいるとの報告。 家で眠れない事情があるのではないかとの疑いから、 自宅を訪問すると不気味な両親。 父は地下室で穴を掘っており、 呼ばれると面倒くさそうに上がってきて、 話は妻の耳元にひそひそ。 それを妻が通訳するような格好となる。 直接話せない理由でもあるのかとソーシャルワーカーが訪ねると、 怒りでまともに話せないと言う。

後日 事務所に呼び出されたこの親子だが、 そこではまともな振る舞いをする。 証拠はつかめないがこれは怪しい。 娘を案じたエミリーはこっそりと自宅の電話番号を渡す。 夜中に電話があって駆けつけると何と、 両親は娘をオーブンに押し込んでいる。

とんでもない虐待もあったもんだと裁判、 両親は精神病院へ送られる。 娘は施設に入り里親探しをすることになるが、 この親身になってくれるソーシャルワーカーといっしょに暮らしたいと言う。 通常はできない相談だが、 特別な事情を考慮して許可が下りる。 ここまでの展開は非常にスピーディ。 だが問題は逆だった。 親に問題があるわけではなかったのだ。

少女といっしょにグループ・カウンセリングを受けた少年が、 夜中に両親をレンチで殴り殺すという事件が起きる。 さらにはカウンセラーだったエミリーの恋人が突然、 不審な自殺を遂げる。 調べていくと夜中に、 エミリーの家から彼らのところへ電話をかけた記録がある。 だが事件を担当した警官までがショットガンで頭を撃ち抜いて捜査はうやむやになる。

少女の荷物を取りに元の自宅へ立ち寄ったエミリーは妙なことに気づく。 両親は自室に何重にも鍵をかけ、 何者かの侵入を恐れていた形跡があるのだ。 精神病院に面会に行くと、 あれは私たちの娘なんかではない、 親戚はみんな死んだ、 これを止めるにはあいつを殺すしかないと言う。 その後 両親も病院で幻覚に操られるようになり、 やがて娘を愛せなくなったエミリーが次のターゲットとなる・・

少しムクんだ感じのするゼルウィガーだが、 不思議なシネマトジェニックさは健在。 芸能ニュースによると彼女を追っていたパパラッチが、 彼女がクルマを停めたパーキングメーターにコインを入れ駐車違反を防いでくれたとかで、 ゼルウィガーはこのパパラッチに商品券を進呈したそう。 プライベートでも気さくな人柄のようだが、 人が善すぎると悪魔を呼び寄せるのかもしれない^ ^



ケース39 CASE 39 (2009アメリカ・カナダ) 日本未公開 
監督 クリスティアン・アルヴァルト 
レニー・ゼルウィガー ジョデル・フェルランド ブラッドリー・クーパー 
イアン・マクシェーン ケリー・オマリー カラム・キース・レニー 

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