7.05.2009
ネオ・アングラ? 「すみれ人形」
得体の知れないムードのまま最後まで引っぱってくれたのは、 なかなかと言える。 耽美的かつ官能的な映像・・ と紹介されているが、 その点については想像よりあっさりしていて、 物語にも関連するが むしろ植物的な感じ。 猟奇事件とアングラを掛け合わせたようなセンスは微妙に新鮮。
妹のすみれから腎臓をもらい移植を受けた兄。 妹は先に退院するが、 その帰り道で怪しい青年に声をかけられる。 死体の右腕が切り取られるという連続猟奇殺人事件、 妹は右腕だけが発見される。 5年の歳月を経て兄は腹話術師となり、 寂れた小屋で すみれの物語を演じている。 小屋の仲間に連れて行かれたストリップ小屋で、 右手のない女を見かける。 幼い頃の兄と妹、 兄の友だちは森で草木の声を聞いて遊んだものだが、 その友だちはいま、 人体に植物を '接ぎ木' するというセラピーを行っている。 女は彼に接ぎ木を求めるが、 兄は、 そんなものはやめて自分の右手を使えと言う。 はたしてその女は すみれなのか・・
さまざまな物語の断片を '接ぎ木' してネオ・アングラな世界が構築されるが、 音楽はアコースティック。 監督は意外に若いようで、 長編デビュー作ということだが1時間程度の作品。 接ぎ木は静かにまとめられてるが、 どこにも辿り着けていないという印象も。 辿り着けなくてもいいから、 もう一歩外側あるいは内側に踏み出した次回作に期待したい。
すみれ人形 (2008日本) 1時間3分
監督 金子雅和 公式サイト&トレーラー
小谷健二 山田ミヌヲ 松岡龍平 遠藤祐美 綾野剛
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