本日は名作?スプラッターに走る。 日本では知る人ぞ知る作品だが、 海外ではジャパニーズ・ゴアの先駆として名高いようだ。 主演は
デビルマン
こと小野みゆき、 若い人はまったく知らないのではないかと思うが、 資生堂のキャンペーンガールであり、 元祖 '目ヂカラ' のような人だ。 脚本が石井隆というのは意外と言えば意外だし、 懐かしい人には懐かしいであろうピンク系アイドルも登場する。 昔のホラーは半ばピンクでないと製作が認められなかったのかもしれない。 彼女たちのヘアスタイルやファッションは、 まさに80年代。 懐かしいような、 おぞましいような。 。
そもそもスプラッターという言葉は 「
死霊のはらわた
」 (日本公開1985) から始まったのではないだろうか。 本作のタイトルも、 一部のカメラワークも影響が窺い知れる。
ステディカムはさすがに用意できなかったのか、 代わりにドリーインしながらのズームアウトなど、 これまた懐かしい手法が見られる。 被写体の大きさは変わらず、 遠近感だけが歪んで移ろいゆく。 そういったことに詳しい知り合いが解説してくれたものだ。
全体的なテイストはむしろ 「
サスペリア」 (1977) という気がする。 変拍子のプログレサウンドや鋭角的な殺しは、 10年を経た後もジャパニーズホラーの方向性に影響を与えていたようだ。 他にも 「
エイリアン
」 (1979) あるいは 廃虚のシーンでキラキラと何かが降ってくるような凝り方は 「
ブレードランナー
」 (1982) などの影響か。 なんだパクリばっかりじゃないか? まあ確かに懐かしモノのリミックスを見るようでヘンな気分だが、 それでもやはり今のJホラーに比べると、 意気込みというか、 疾走感が違うという気がする。 また 「
ソウ
」 的な罠は先取りしていたとも言える。 ちなみに死霊やゴースト的なものは一切出て来ない^ ^

死霊の罠 Evil Dead Trap (1988日本)
脚本
石井隆
監督
池田敏春
小野みゆき 桂木文 小林ひとみ 中川えり子
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