12.05.2008

と言い切れないところが・・ 「カメレオン」



ムービーギャング第1作の 「どついたるねん」 を原宿のテント劇場で見たのは遙か昔。あれから映画界に独自のポジションを築いてきた阪本順治監督だが、自分が一番好きなのは 「ぼくんち」 だったりする。この 「カメレオン」 は、松田優作主演作品の脚本家 丸山昇一と組んだ、ある種原点回帰な作品なのだが、見ていて時間が経つにつれ、思いっ切りしびれたい自分と、どこか冷めてしまっている自分が共存することに気づく。

傭兵上がりの男、カメレオン・・ 格闘シーンはラスト20分に集約されるが、その荒くてリアルな戦いっぷりは、いわゆる娯楽アクションとは一線を画す見ごたえだ。にもかかわらず、それぞれに苦難の過去を背負っている登場人物は、それが設定であるという以上のリアリティを感じない。過去のある男、あるいは女として、スクリーン上でカッコつけているだけにも見える。存在感と演技力をあわせ持つ藤原竜也でも、松田優作のカリスマ性には及ばないということか。とか言いながらも、前半はソツなくこなしておいて、前述のラスト20分の切れっぷり、これは一見に値する。

変幻自在のカメレオンというキャラクターは、この物語の中で有効に機能しているのだろうか。カメレオンである必然性をとくに感じないのだが、なにか見落としているのだろうか。「新・仁義なき戦い」 ほどにはひどくないが、やっぱり微妙だな、期待しすぎるせいかもしれないが。。「闇の子供たち」 もそろそろDVDリリースか、公開時は逃しているのでこちらも早く見たい。


カメレオン (2008日本) 公式サイト&トレーラー 
監督 阪本順治 脚本 丸山昇一 
藤原竜也 水川あさみ 塩谷瞬 豊原功補 
カメレオン [DVD][DVD]

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