
ヒッチコックが 「サイコ
彼はこともあろうにエド・ゲインの猟奇殺人をモチーフに企画を立てた。 パラマウントから出資は得られず、 収まってろとの空気に反発するかのように、 家を抵当に入れて製作を進める。 ヒッチという映画作家の、 こうした無邪気なインスピレーションと反骨精神がこれまでのキャリアの本質なのに、 けっきょく映画会社はそれをリスクとしか考えない。
"裸は困る" "シャワーキャップを被るよ"
"トイレが写るシーンなどアメリカ映画史に前例がない" "じゃあフランスへ行ってビデで撮るよ" ・・
映画会社との そんなやり取りを繰り返しながら製作は難航するが、 孤高のヒッチを支えていたのは他ならぬミセス・ヒッチコックだった。 ときに子どものような夫を叱咤激励し、 最初は音のなかったシャワーシーンに例の音を持ち込んだのも彼女だった。
え、 そうだったの? と驚くとともに、 そんな妻が浮気をしているかもしれないという精神状態のなかで、 よりディープにエド・ゲインに自分を重ねあわせるヒッチ。 ナイフを持つ怒りの手も彼自身だった。 夫は夫で女優とのスキャンダルもあったようだが、 そうこうしてミスター&ミセス・ヒッチコック、 とにかく映画を完成させる。
パラマウントからはイヤイヤ公開を取り付けたものの冷たい扱いで、 宣伝戦略まで自分たち自身でアイディアを絞る。 公開初日、 観客の反応を扉の外から伺うヒッチ。 劇場に悲鳴があふれたとき、 彼のクリエイティビティはひとまずの満足を得る。 そして 「サイコ」 はヒッチコック作品最大のヒットとなる。
アンソニー・ホプキンスがほとんどヒッチコックに見えないのがマタにズキ・・ じゃない、 タマにキズだが^ ^ 天才のバカみたいな ひととなりが垣間見れる良作。 ラストに流れるのは懐かしの 「ヒッチコック劇場




ヒッチコック HITCHCOCK (2012) 日本公開2013.4/5 公式サイト・予告
監督 サーシャ・ガヴァシ 象のロケット
アンソニー・ホプキンス ヘレン・ミレン スカーレット・ヨハンソン
トニ・コレット ジェシカ・ビール ジェームズ・ダーシー
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