12.01.2012

黄金虫のイヤリング 「ムーンライズ・キングダム」



ウェス・アンダーソンの新作は、 それなりに期待もしたが正直、 うーん、 こんなもん?って感じ。 そのわりに各所での評価は高く、 まあ自分の目が曇っているだけかもしれないが、 断片的に気に入ったところもあるものの、 全体的に ややムカつく。 チヤホヤされすぎ。

不良少女スージー役のカーラ・ヘイワードはいい。 男の子もカワイイんだが、 それは さておき、 珍しく いい人で登場するブルース・ウィリスもまあいい。 他は豪華キャストを浅く使いすぎで、 調子のってんじゃねえよウェス、 って感じ?

舞台は60年代半ば、 東部の島に歴史的なハリケーンが訪れる数日前。 問題少女スージーと、 両親を亡くし里親の決まらないアウトドアおたくのサムが駆け落ちする。 それを追うスージーの両親やボーイスカウトの面々によるドタバタが展開、 二人は引き裂かれるのか、 サムはロボトミー手術か電気ショックを施され孤児院へ入るのか。

二人は森で結婚式を挙げたりして 「小さな恋のメロディ」 を彷彿とさせたりするが、 ゆるすぎるテンションが何となく時代遅れな気さえして、 それなりに凝ったカットも音楽も、 わざとらしく映り、 あざとく響く。

しかしまあ、 それは買いかぶりすぎた反動か、 世間の評価への侮蔑かもしれない。 何も考えずに見れば、 じゅうぶんにキュートな作品かもしれない。 それでもエドワード・ノートン、 ビル・マーレイ、 ハーベイ・カイテルはもったいなすぎ。 乞うご期待。



ムーンライズ・キングダム (2012) 日本公開2013.2/8 公式サイト
Moonrise Kingdom  象のロケット 
監督 ウェス・アンダーソン 
脚本 ウェス・アンダーソン+ロマン・コッポラ 
ブルース・ウィリス エドワード・ノートン ビル・マーレイ 
フランシス・マクドーマンド ハーベイ・カイテル 
ジャレッド・ギルマン カーラ・ヘイワード 

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