10.02.2012
傷口から吹き出すもの 「マシンガン・プリーチャー」
ワルだったオヤジが、 ある日 心を入れ替えて教会へ通うようになる。 真面目に働くようになっただけでなく、 突如アフリカの子供たちを救いたいと願い、 自分の子もそっちのけで内戦に乱入してゆくマシンガン宣教師と呼ばれた男の話で、 実話。
話自体は凄いと思うし、 マーク・フォースター監督というポジショニングもよくわかるが、 このサム・チルダーズという男の過剰なメンタリティはわからずじまい。 しいて言えば、 これまで虐げられてきた自分の可能性がいっきに吹き出したという感じで、 わからなくもないが作品からは伝わらない。
猪突猛進型で不器用な男なのだろう、 しかし突っ走りすぎて誰もついていけなくなる一歩手前で、 平静を取り戻す。 このあたりの、 弟を探し続ける少年とのやり取りや、 エンドロールで本人が発するメッセージがいい。 "子供や妻や兄弟が誘拐され拷問されているのを救い出そうとするとき、 誰が手段を問う?"
マーク・フォースター監督でさえも料理しきれなかった題材と言えるだろう。
マシンガン・プリーチャー Machine Gun Preacher (2011) 日本公開2012.2
監督 マーク・フォースター 公式サイト 象のロケット
ジェラルド・バトラー ミシェル・モナハン マイケル・シャノン
マデリン・キャロル
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