3.01.2011

曲がり角の向こうに君がいる I'M HERE



アブソルート・ウォッカのスポンサードで製作された スパイク・ジョーンズによる30分の短編だが、 ロボットの表情がなんとも不気味かつ哀愁を誘う。 タワー型のPCを頭に乗っけただけのような、 そのくせ不思議にアナログな味わいのあるロボット。 彼の名はショーン・シェルダン、 図書館勤務の平凡なロボット人生を送っている。 しかし ある日、 それを一変させる存在が現れた。 型破りな行動があぶなっかしい、 フランチェスカちゃんだ。

ロボットは運転してはいけないことになっている社会で、 フランチェスカちゃんは赤いハッチバックを乗り回す。 夜中に "I'M HERE" と書かれた自作のステッカーを街じゅうに貼って回ったり、 捨てられていた布切れでぬいぐるみを作ったりする。

それまでは殺風景な部屋で一人、 頭にコンセントをつないで充電しながら眠る彼であったが、 フランチェスカが部屋に来るようになってからは彼女の作ったヘンテコなぬいぐるみが部屋を埋めつくす。 ロボットは夢を見ないとされているが、 彼女は自ら夢を作り出して見ると言う。 しかし自分で作った夢のはずが、 いつしか悪夢となり・・

彼女は音楽が好きで、 好きなバンドのライブをシェルダンと見に行くが、 そのときシェルダンはキメキメのパンクヘアとなる。 やがて彼女の闊達な行動パターンが裏目に出て、 彼女は事故に遭い夢のとおりとなるが、 どうやらこの社会ではロボットは使い捨てのようで、 交換パーツなどは提供されない。 そこで彼は・・

挿入歌として使われるのはアスカ・マツミヤという人の "THERE ARE MANY OF US" という曲で、 彼女について詳しくは知らないが、 どんな人かは出だしの 'turn' の発音に集約されている気がする^ ^

このロボットたちの着ぐるみを着ているのは アンドリュー・ガーフィールドやシエンナ・ギロリーなのだが、 よく見ていると、 あるいはセリフに集中するとわかる気がする。 シェルダンのズボンが短かすぎるのも 長身の彼がキャスティングされてのギャグだろうし、 フランチェスカはブリティッシュアクセントなのだ。

日本公開は未定だが facebook のアカウントを持っていればオンラインでも全編が見れるそうなので、 ぜひ。 » official site




I'M HERE (2010) 日本公開未定 短編29分
監督 スパイク・ジョーンズ 
アンドリュー・ガーフィールド シエンナ・ギロリー 

パッケージ商品にもなっていました。 本編DVD + メイキング映像 + サントラCD + メイキングブックだそうです。 おトクっ!

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