
悪魔に回帰しつつあるホラー、 この作品はホラーというより宗教的なサスペンスかもしれないが、 シャマランが原案を出してハリウッド・リメイク版REC 「クアランティン」 の監督で送る話題作。
なかなか隅に置けない監督で、 タイトルバックからショックを与えてくれる。 フィラデルフィアの街並みを空撮しているだけなのだが、 逆さ映しになっている。 関係者の間でもウケたのか、 これはトレーラーにも使われている。 ただ逆さまになってるだけなのに異様な気分になってくる。 そのあとに高所恐怖症を誘発するような1ショットがあり、 本編はエレベーターに閉じ込められるという閉所恐怖症がらみのストーリーだ。
エレベーターに閉じ込められるというネタはたくさんあるが、 照明がチカチカする一瞬の間に密閉空間で次々と人が殺されてゆくという展開はなかったのではないかと思う。 当初は故障だろうということで警備やメンテナンス係が奔走するが、 やがて別件で近くにいた刑事が駆けつける。 刑事は5年前に妻子をひき逃げ事故で亡くしている。 偶然 居合わせたかのように見えて最後は不思議な結末へと導かれる。
密閉空間で進行する不可解な殺人と、 その外で行われる大げさな救助活動や見当違いの犯人究明がコントラストを成して カテゴリーに収まらない面白さを見せるが、 恐怖は安息へと収束し、 余韻を残して終わる。 神や悪魔はやはり存在するのだという宗教的な結論とともに・・




デビル DEVIL (2011) 日本公開7/16~ 公式サイト 象のロケット
監督 ジョン・エリック・ドゥードル 原案 M・ナイト・シャマラン
クリス・メッシーナ ローガン・マーシャル=グリーン ボヤナ・ノヴァコヴィッチ
ボキーム・ウッドバイン ジェフリー・エアンド ジェニー・オハラ
0 コメント:
コメントを投稿