3.16.2010

ベーシック・インカム 大賛成^ ^ 
「ブラック会社に勤めてるんだが・・」



ブラック会社って言うからもっと XXX かと思っていたら、 ようするに末端の会社、 つまり下請けの悲哀が大半だ。 10人ほどの小さな会社だからかプログラマー兼 営業もやるようで、 ま、 大変だなと思う。 過酷な納期の話が中心で、 精神的というより体力的な問題か。 彼らはプログラマーだが、 自分が昔いたデザイン関係の制作プロダクションも似たようなもんだった。 だが、 そういった下請けという構造や小さい会社での人間関係にメスを入れるような部分はなくて、 ひらすらワーワー言いながらも最後は一丸となって達成していくあたりは とりあえずカタルシスにあふれる。

"変わりたかった" というマ男の告白はシンプルに共感できるが、 価格が維持できている間はそれでも何とかなる。 発注者つまり客から "代わりは掃いて捨てるほどいる" と言われ、 キツいスケジュールで受けてくるがゆえにデスマになるのだが、 悲しいかな、 それをこなすことで精一杯になる。 だが発注サイドも競争にさらされているので、 次は値段競争になる。 やがてはインドなど人件費と能力のアドバンテージのあるところへ仕事は逃げていくかもしれない。 そうなったときに "変わりたかった" というセリフは もはや空虚に響くに違いない。

電車男」 と同様のスレ原作で、 原作者ということになっている黒井勇人はダミー。 印税などはどこに入るんだろうね。

原作をなぞるだけでなく、 そうした視点のある映画化だったなら もう少し面白くなったかもしれないが、 前半のガンダムとかはダルかった。 大手をやめて転職してくる木村クンは、 30才までに起業したいと語るが、 この小さな下請け会社を乗っ取るとかいう発想がまったくナンセンスだし、 最近では派遣のコもいっしょになって徹夜してくれる?

主人公は この会社に勤めるようになるまで 8年間 NEETをしていたということだが、 NEETとは Not in Employment, Education or Training つまり雇用もされていなく学生でもなく職業訓練も受けていない、 ということだから、 プログラマーの勉強をして国家試験にパスしてきた主人公が 純粋にNEETだった時期はもっと短いと言える。

やる気もスキルもないというのは、 ある意味で正反対。 それらがないのは既得権益層、 ノンワーキング・リッチのほうであり、 NEETを活かせる社会づくり、 それこそがこれからの日本を左右するのだ・・ なんて、 どこかの受け売りみたいなことを書いてしまったが、 やはり切羽詰まるとそれどころではなくなる。 そういう意味でもミニマム・インカム制に賛成^ ^ 子供手当も うれしいんだけどさ。 。

こないだも同じようなこと書いたら、 珍しい言葉だった? これでググると、 当ブログが筆頭ヒット^ ^ ほら » ミニマム・インカム制 ・・SEOの人に教えてあげたいね^ ^

ベーシック・インカムと言うほうがいいのかな。 。



ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない (2009日本)
監督 佐藤祐市 原作 黒井勇人  公式サイト 象のロケット 
小池徹平 マイコ 田中圭 池田鉄洋 中村靖日 
品川祐 千葉雅子 森本レオ 田辺誠一 
ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない [DVD][DVD]

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