
「アイデン&ティティ
隠岐島って小さい頃に一度だけ行ったことがあって "牛突き" と呼ばれる闘犬の牛版みたいなのを見た。 ほとんど記憶にはないが、 そのとき初めて飛行機に乗った。 小さいセスナだったのだが。 映画では船で渡るのだが、 隠岐島が関東エリアでいうところの '新島' だったなんて初めて知った。 MJ氏が高校生の頃にはまだヒッピーがユースホステルやロック喫茶をやったりしていたんだなあ。 氏の世代くらいまでが全共闘世代なのかもしれない。
ギターで曲を作る文科系男子と体育会系ヤンキーの文化祭バトルもよかった。 あくまで文化系であって草食系ではないところがポイントだろう。 黒猫チェルシーの渡辺大知は歌い出すと初期の町田町蔵みたいだ。 自分にも中学の頃だが、 音楽の時間、 歌のテストを無言で通すナイーブなヤンキーに共感したことがある。 ヘンなことを思い出す映画だ。
銀杏BOYZ、 くるりからのキャスティングも味わい深い。 オリーブ役の臼田あさ美もいい。 本当にその時代の奔放な女性に思えた。 そう、 昔の白い水着は透けたのだ。 白い水着が透けなくなったのが、 まさに今という時代を象徴するかのようだ^ ^
堀ちえみのオカンも、 何とも言えない感じだった。 "不良にもなれない中流のコンプレックス" がテーマということだが '一億総中流' なんてフレーズもあったわけだから、 今となってはヘンな悩みだよな。 実体験をベースにある種 緻密に作られているわけだが、 たんに昔を懐かしむというより、 ブレークしたいという願望は何十年経っても時代が変わっても相変わらずこの胸にあって、 青春ノイローゼは、 あのときステージに上がっての第一声への意気込みを取り戻させてくれるかのようだ。 そう言えば 'ノイローゼ' なんて言葉も使わなくなったな。 。


色即ぜねれいしょん (2009日本) 公式サイト
原作 みうらじゅん 監督 田口トモロヲ
渡辺大知 峯田和伸 岸田繁 堀ちえみ リリー・フランキー
臼田あさ美 石橋杏奈 森岡龍 森田直幸 古川雄弥
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