1.01.2013

流れ星のアザ 「クラウドアトラス」



はぴにぇ! 略式の挨拶で失礼しつつ、 新年一発めはコレ。 ラナ姉さんとなったウォシャウスキーズにティクヴァ監督までが加わった噂のカルト作品。 しかしメジャーなカルトなので、 構成以外は さほど難解でもなく、 その筋の人は心待ちにしていることだろう。 見てみたら多少期待とは違うかもしれないが、 それも期待のうち。

クラウド アトラスというのは交響曲の名前で、 作曲家はその一作を世に送り出した後、 ルガーで頭を撃ち抜き自殺する。 19世紀から近現代、 架空の未来、 文明崩壊後の世界まで、 ヨーロッパ、 サンフランシスコからネオソウル、 ハ・ワイ? まで、 さまざな時間と場所が交錯する。 そのなかで俳優たちは何役も演じ、 東洋人化特殊メイクまで施され、 別れては再び巡り会う。

奴隷解放運動、 市民運動、 レプリカント解放運動、 惑星移住を通して、 弱肉強食と愛の戦いが描かれる。 境界線は越えるためにある、 境界を越えることを想像すればそれは可能になる、 と。 そんな宿命を持った者には流れ星のアザがある・・。 「ソイレント・グリーン」 のパロディなども入り、 I will not be subjected to criminal abuse. というのも何かの引用なのだろうか。

壮大な叙事詩は ともすれば断片の集積で、 どこかにフォーカスしてほしいという気にもなるが、 3時間近い大作のなかで しだいにペースの早まるスイッチングが逆に快感となっていく。 心なしか、 いつもよりロマンチックな作品と言えるかもしれない。 乞うご期待。



クラウド アトラス CLOUD ATLAS (2012ドイツ・アメリカ・香港・シンガポール)
監督 ウォシャウスキー姉弟+トム・ティクヴァ 日本公開2012.3/15 公式サイト・予告
原作 デビッド・ミッチェル   象のロケット 
トム・ハンクス ハル・ベリー ジム・スタージェス ペ・ドゥナ 
ベン・ウィショー ジェームズ・ダーシー デビッド・ジャーシー 
キース・デビッド ジョウ・シュン ジム・ブロードベント 
ヒューゴ・ウィーヴィング スーザン・サランドン ヒュー・グラント 

輪廻図

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